内容説明
古代ユダヤ教に生まれ、現代に至るまで、人々を突き動かしてきた黙示思想とは何か?黙示文学の生成と展開をテーマに則して紹介。歴史の終末のヴィジョンを描く。
目次
第1章 律法時代の黙示文学
第2章 「寝ずの番人の書」と天への上昇
第3章 『ダニエル書』と聖徒の国
第4章 天上のメシア
第5章 天上の神殿、死後の霊魂の運命と宇宙論
第6章 天国と地獄への旅とヘカロート文書
第7章 ビザンティン帝国における終末論
第8章 近代における黙示運動
著者等紹介
高柳俊一[タカヤナギシュンイチ]
1932年生まれ。上智大学文学部、フォーダム大学大学院、ザンクト・ゲオルゲン神学院で学び、上智大学文学部教授となる(英文学)。現在、上智大学名誉教授。上智学院新カトリック大事典編纂委員会代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
75
聖書における黙示文学のみならず、あまり知る機会のない外典からの黙示録などについても言及されており、興味深かったです。黙示文学は追求すればするほど面白いと思いました。黙示思想は現代にも通じ、生き続けるのでしょう。近代における黙示文学のあり方がもう少し知りたかったところです。2016/11/10
††悪意と悲劇 ††
3
あまり知る機会のないビザンティン時代の黙示録(もちろんイスラームに対する恐怖によるもの)まで取り上げられていて興味深く読めました。ブランチ・ダビディアンまでカバーしていますが、惜しむらくは近世のボリュームが若干物足りない2016/10/13
林克也
1
人は死ぬことが怖いからこそ、死後の世界を知りたがり、それ故、こういう物語で人々を脅し、支配し、搾取しようとしてきた輩が昔からいたんだ。2013/05/24