感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
65
初期キリスト教から現代のキリスト教に至るまでの歴史をコンパクトにまとめてあるので、通史を抑えるのには最適です。ただ、若干説明不足と感じるところもありました。教理や教会面に焦点を当てているので、筆不足の要素があるのがどうしても目立ってしまいます。他の本も読んで補わないと全体像は見えてこない気がしました。ただ、大雑把にキリスト教の流れを知るだけなら十分な内容にはなっていると思います。2016/12/28
ほしよる@がんばれない
1
著者はボストン大学名誉教授。初期キリスト教から現代までをコンパクトに通観できるが、そのため教義確立に重要な初期キリスト教には筆が足りてないように感じられた(訳者も後記でオリゲネスが名しか挙げられていないことを、三世紀までの叙述が具体性に乏しいことを指摘している)。特に教理、教会面に焦点を当てている本書だけにこれは残念。また焦点の理由から中世の民衆運動やローマ期の布教活動といった草の根的・ミクロな視点にも乏しく、別冊で補う必要があるか。巻末の参考図書がほとんど本邦未翻訳なのには泣けるが訳者後記で邦語文献が挙2013/07/07