内容説明
奴隷・伯楽・鍛治・楽士・占い師として社会の辺境に生きた、知られざる民族の実像に迫る。ナチスによる絶滅政策、社会主義体制下の抑圧を彼らはどう乗り越えてきたか。
目次
第1章 ブルガリア
第2章 チェコスロヴァキア
第3章 ハンガリー
第4章 ルーマニア
第5章 ロシア
第6章 ユーゴスラヴィア
第7章 むすび
著者等紹介
クローウェ,デーヴィッド[クローウェ,デーヴィッド][Crowe,David M.]
米国サウスカロライナ州イーロン大学史学部教授・学部長。米国立公文書館調査員および陸軍省公文書部司書を経て、1974年にソ連・東アジア研究でジョージア大学から博士号を取得。民族研究協会副会長(ソ連・東欧担当)や米国ホロコースト委員会委員を務める
水谷驍[ミズタニタケシ]
1942年北海道生まれ。東京大学大学院経済学研究科修士課程修了。聖心女子大学非常勤講師(東欧現代史)
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感想・レビュー
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ありさと
0
旧東欧圏のジプシー(ロマ)の歴史を、各国史の中での彼らの動きとして追う。原著は1994年。門外漢には訳者による解題が親切。丁寧な歴史記述ではあるが訳者も指摘するように、章立てがソ連時代以降の地域区分によっているため、帝政時代以前の歴史では支配者の政策による影響が重複して出てきたり、なんかうまくねえなというところも。全体を通して、やはり歴史や政治は知識階層の独占物だなあという感慨をもってしまった。ジプシーが経験してきたことで、日本でも起こっていることは多々ある。2015/03/04
wakkie
0
民博でジプシーの家を体験してから興味を持ち、なんかロマンチックなイメージを勝手に抱いていたが、彼らのおかれた境遇はロマンチックでもなんでもなかった。実際には歴史的にずっと迫害を受けてきたいわゆる「難民」なんだと判った。ますます興味を覚えた。2020/01/19
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