出版社内容情報
《内容》 本書は,拡大・代替コミュニケーション(AAC)実践のための入門書である.臨床での対応が未だ十分に確立していない重度のコミュニケーション障害を持つ患者のニーズに応えるための具体的なAAC技術と訓練を解説する.言語分野はもちろん,意志の疎通が困難とされている脳損傷,脳疾患の患者に対して,さらに質の高い看護を提供する上でもAACは必須のコミュニケーション技術である.ICUから病棟にいたるまでの幅広い範囲で,こうして重要な看護技術を学習できる入門書として使用できる.集中治療室,および急性期治療,閉じ込め症候群,外傷性脳損傷,重度失語症を章題にとりあげ,アメリカで開発され,現在,実際に医療の場で使われているAAC技術をワークシートなどの道具を用いて,詳細に解説する.付録にはコミュニケーション用の日本語文字ボードの見本をつけた. 《目次》 第1章 集中治療室、急性期治療の場における拡大ココミュニケーション 集中治療室におけるコミュニケーションの重要性/ICUの歴史/チームの役割と責任/一般的な患者群/マネー ジメントへのアプローチ/結語/文献/ワークシート第2章 閉じ込め症候群と拡大コミュニケーション LISと拡大コミュニケーション/LIS患者群の長期的な症状について/臨床マネージメントの方略/関与の有効性 の評価/結語/文献/ワークシート第3章 外傷性脳損傷の拡大コミュニケーション 外傷性脳損傷の転帰/回復のパターン/マネージメントの一般原則/評価と関与/初期のAAC評価と関与/中 期のAAC評価と関与/後期のAAC評価と関与/症例/まとめと結論/文献/ワークシート第4章 重度失語症患者への拡大コミュニケーション・アプローチ 失語症と家族の視点/失語症:拡大コミュニケーション・モデル/失語症:拡大コミュニケーション相互交渉モデル /評価:出発点の決定/関与と訓練:患者側の技法/関与と訓練:コミュニケーション相手の技法/関与方略の 概略/サービス提供に関する問題/文献/ワークシート