感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つんこ
1
京都は空襲がなかったと誤解されてもいるし、まして京都市が大々的に募集をかけて満州開拓民を募ったことなどほとんど知られていない。そして渡満した家族は全て悲惨な運命を辿った。それにもかかわらず、京都市の正史にはそれが全く記載されていないという。本書は家族ごとに丹念に追跡していることで記録には残らなくても事実はあったということが迫ってくる。ではそこで満州に渡らなかったら彼らは無事だったのかと言えば、京都もすんでのところで原爆が投下されようとしていた。戦時下に安住の地などなかったということを改めて感じた。2016/03/28
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