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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
5
キュビズムからダダに向かった作者が紙に向き合う時、2次元世界への安住は破られる。確かに紙は厚みを持ち、凹凸もあり、匂いもし、経年劣化する物質だ。そこに2次元の観念を無自覚に持ち込む読者は、本書に、その観念自身が厳密に2次元なのか?と追及されるだろう。なぜなら、表面に広がる色彩や材質の肌理だけでなく、ピン止めされて重なり合うメモ、2次元からの逸脱する幾何学的ロト・レリーフ、筆入れされたモナリザのポスター、原版と複製の並置やそのミニチュアが散乱する平面に、2次元にはありえない様々な動きが与えられているからだ。2017/09/05
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