出版社内容情報
苦しみさえ生む「愛着」と「欲望」から、人はなぜ逃れられないのか
愛、家族、あるいは共同体、国家――いつ打ち砕かれるかも分からない、そこでの「幸せな/よき生」を、なぜ人は追い求め、夢見つづけてしまうのか。
出口のない新自由主義社会における「私たちの欲望」への批評的介入を試みた、情動理論の“最重要文献”、待望の刊行!
「米国で最も尊敬され、影響力のある文学/文化研究者の一人」(ジュディス・バトラー)と評された、比類なき情動/クィア理論の批評家ローレン・バーラントが生涯をかけて辿り着いた到達点
【目次】
序章 現在のなかの情動
第一章 残酷な楽観性
第二章 直感する者たち
第三章 ゆるやかな死(肥満、主権、水平的な行為主体性)
第四章 ふたりの少女、でぶと痩せ
第五章 ほぼユートピア、ほぼノーマル
第六章 よき生の果ての袋小路
第七章 政治的なものへの欲望をめぐって
表紙イメージについての覚え書き
それぞれの袋小路で――『残酷な楽観性』訳者たちによる解題