出版社内容情報
推薦・前川喜平(元文部科学事務次官)
「戦争の世紀を生き、戦争の現実を見つめ続け、日本と世界の安全保障を考え抜いたジャーナリストが、絞り出すように語る平和構築への希望。戦争が不可避だという宿命論は解にはなりえないとの信念の下、国連という最後の砦を冷笑するのではなく、いかに救い出すかを考える。それは、国連憲章の『6章半』、『人間の安全保障』と『共通の安全保障』、そしてヒロシマ・ナガサキが訴える『非核の抑止力』の可能性だ。世界中で武力が振り回され、核の脅威が高まり、力による支配がまかり通る今こそ読まれるべき1冊である。」
“核による破局”の迫る世界へ――
戦後80年を同時代として生き、「専守防衛」「非核」のリアリズムを追求し続ける軍事ジャーナリストの「結論」。安全保障政策大転換の今、「世界共滅」を回避するには?
日本本土空襲が幼時の記憶。南太平洋の核実験問題、総力戦と「戦略爆撃」の歴史、自衛隊と日米同盟の変容を第一線で凝視してきた現代史の証言者、その思想と想像力の航跡。
【目次】
第1章 海の向こうの戦争が、敗れた国に谺する
第2章 ただならぬ凶兆──原潜と原子力空母の港で
第3章 核の海としての太平洋
第4章 総力戦の時代と戦略爆撃の思想
第5章 自衛隊が生まれた時と場所
第6章 国連は人類を天国に連れていくためにつくられたのではない
終章 地球沸騰・災害の時代の「実力組織」
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- とおくてよくみえない