出版社内容情報
釈尊の根本思想を、徹底した実証によって鮮やかに解き明かす
仏教の始祖である釈尊(釈迦)の本来の教説に最も近接しているのは、経典「パーリ五部」と「四阿含」である。しかし、このことは仏教界において、長年にわたり等閑視されてきた。
明治以降、ようやく注目されるようになったこれらの経典を深部から読み解き、釈尊の根本思想をあらためて抽出しつつ、その思想の驚異の革新性に迫る。
歪曲された思想の核心を、客観的資料から探る新たな試み――〈思想学〉の本格展開
内容説明
釈尊の根本思想を、徹底した実証によって鮮やかに解き明かす。歪曲された思想の核心を、客観的資料から探る新たな試み―“思想学”の本格展開。仏教の始祖である釈尊(釈迦)の本来の教説に最も近接しているのは、経典「パーリ五部」と「四阿含」である。しかし、このことは仏教界において、長年にわたり等閑視されてきた。明治以降、ようやく注目されるようになったこれらの経典を深部から読み解き、釈尊の根本思想をあらためて抽出しつつ、その思想の驚異の革新性に迫る。
目次
序説―「釈尊の教説」をいかにとらえるか
第一部 釈尊思想と解脱(解脱の主体;何から解脱するのか;解脱の境地;解脱の方法)
第二部 釈尊思想における輪廻の観念と解脱(五薀と縁起の理法と輪廻の観念からの解脱;輪廻の観念からの解脱と欲望からの解脱の関係性;輪廻は迷妄か)
結語―欲望と迷妄の社会における反時代的思想
補論 木村泰賢の「輪廻」論及びそれに対する和辻哲郎の批判
参考資料 『マヌ法典』、『ヤージュニャヴァルキヤ法典』と輪廻転生
著者等紹介
大小路悠行[オオコウジユウコウ]
雅号。筑波大学名誉教授。思想学、宗教学、中国学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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