女性の自立をはばむもの―「主婦」という生き方と新宗教の家族観

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女性の自立をはばむもの―「主婦」という生き方と新宗教の家族観

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  • サイズ 46判/ページ数 160p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784763420626
  • NDC分類 367.21
  • Cコード C0036

出版社内容情報

貧困に釘付けられた「主婦」たちは、新宗教に規律と居場所を求めた──。

推薦・田中優子氏(法政大学前総長)
なぜ女性たちは、古い家族観を振りかざす宗教にからめ取られるのか? 本書から、女性たちを追いつめてきた社会の歴史が見える。


女性たちを「主婦」として家に縛りつける、日本の法制度と雇用システム。逃げ場のない女性たちは、新宗教に魅了されていく。
新宗教が一気に信者数を増やした80年代、自立を奪われた「主婦」たちを取材した著者が見たものとは。政治と新宗教の癒着がつくりだす、「女性の貧困」の正体。

内容説明

貧困に釘付けられた「主婦」たちは、新宗教に規律と居場所を求めた―。

目次

第1章 父の「お妾さん」をめぐる旅(母の願いと私の「自立」;旅のはじまり;女性の魅力は顔や体じゃない;「妾」に活字を与えていた父;父の愛人たちから学んだこと)
第2章 「女性の自立」はどこで挫折したのか(社会進出する女性たち;女性の貧困元年;「総合職」と「一般職」;バックラッシュ;バブル崩壊;派遣労働の拡大;安倍政権の「女性活躍」)
第3章 現代を生きる女性の貧困(高齢女性の貧困;「年金」格差;介護保険事業;地域の「助け合い」から;家事労働は「労働」か;非正規雇用と公務員;公務非正規女性全国ネットワーク)
第4章 新宗教の家族観と八〇年代の「主婦」たち(「生長の家」と「日本会議」;「旧統一協会」と日本の政治;生長の家;優生保護法と「生長の家」;実践倫理宏正会;三指の教え;すべてを受け容れる「妻の役割」;三〇年ぶりの「朝起会」;創価学会;世界平和統一家庭連合;「旧統一協会」と現代のバックラッシュ;八〇年代の「主婦」たち;「不安」につけこむ新宗教)

著者等紹介

いのうえせつこ[イノウエセツコ]
1939年岐阜県大垣市生まれ、フリーライター。県立大垣北高校・京都府立大学卒。子ども、女性、平和などの市民運動を経て女性の視点で取材・執筆・講演活動を行う。一般社団法人日本コンテンツ審査センター諮問委員。一般社団法人AV人権倫理機構監事。NPO法人精舎こどもファンド代表。NPO法人あんしんネット代表。著書として、『チヨさんの「身売り」:歴史に隠された女性たちの物語』、『新宗教の現在地:信仰と政治権力の接近』、『ウサギと化学兵器:日本の毒ガス兵器開発と戦後』(以上花伝社)、『子ども虐待:悲劇の連鎖を断つために』、『女性への暴力:妻や恋人への暴力は犯罪』、『高齢者虐待』、『多発する少女買春:子どもを買う男たち』、『買春する男たち』、『新興宗教ブームと女性』(以上新評論)、『主婦を魅する新宗教』、『結婚が変わる』(以上谷沢書房)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ネギっ子gen

58
【社会の変化は女性を分断し、「良妻賢母」と「自立」の狭間で不安に陥る「主婦」を生み出す。彼女らが「新宗教」の担い手に】主婦たちが「新宗教」に魅了された80年代から現在に至るまで、この国の「女性の自立」をめぐって何が起き、新宗教の家族観はそこにどのように影響を及ぼしてきたかを考察。女性の貧困、著者の父の「妾」をめぐる旅も収録。ジェンダー平等の流れは、<「男女雇用機会均等法」や「男女共同参画社会基本法」を巧みに骨抜きにする法整備と、政治と新宗教が結びついた「バックラッシュ」によってかき消されてしまう>と――⇒2024/04/10

katoyann

22
筆者の父親の「妾」に関する随想から出発して、日本の結婚生活における女性の従属や貧困について論じている。明治時代の家制度が廃止された後も家意識が残存したことにより、後々になって女性の貧困を招くことになる性別役割分業体制が支持ないし確立されることとなった。本書ではコロナ禍で失業する非正規雇用の女性のルーツを1970年代にまで遡る。つまり主婦は企業にとって雇用の調整弁とされており、それが間接的に女性の就労抑制や差別に繋がっていったという。なお、本書の目玉は新宗教における女性の位置付けの解明にある。旧態依然とした2024/03/23

kameyomi

8
女性の自立をはばむものは宗教であるとする主張、納得出来た。「実践倫理宏正会」なる宗教の「朝起会」の実態など、呆れて空いた口が塞がらない。「旧統一協会」の思想とも近いようで、旧統一協会に解散命令が出されたとしても、同じような団体は存在し続けるのかと思うと、暗い気持ちになる。「この国の政治が「票」と引き換えに「女性の自立」を売り渡してきた」との糾弾は明快だ。2023/10/01

noko

6
安倍晋三氏が統一教会二世の人に射殺された。日本の政治団体と宗教の癒着は確かにある。著者は若い頃、朝起会に参加した経験がある。そこでは家庭の主婦たちが朝早くからあつまって、国旗に礼をして、家庭の主婦たるもの主人に尽くし〜などというお話があるそうだ。新宗教は、家庭の主婦にターゲットにしている。なぜかというと、主婦が家庭の財布を握っている場合が多いから多くのお金を引き出せる機会がある。そして昼間に無料で動いてくれる兵隊になるから。朝起会は、今は高齢化の波が来ているそうだ。文字も大きくページ数も少なくすぐ読める。2023/12/25

しげ

5
「多様性」という言葉からは、大きな虹の浮かんだ空の下で、みんなが手を繋いでニコニコ笑っているような明るいイメージが浮かんでくるけれど、実際に「異なる価値観を持つ相手」と関わり合って生きることは、簡単じゃない。それでも時代は変わっていくし、わたしたちは変わらなければならない。そのときに生じる痛みや恐怖から身を守る術として、ひとつの強固な価値観を共有する宗教や社会運動などのコミュニティにのめり込む人がいるのではないかと感じました。2024/03/19

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