出版社内容情報
網野 皓之[アミノヒロユキ]
著・文・その他
内容説明
「縄文」の息づく日本の地名。縄文の遺伝子を継承するアイヌ語を手掛かりに、日本の地名・文化に隠された「縄文の足跡」を辿る。
目次
第1章 人類学的に考察した日本人のまとめ(縄文人は南方系古モンゴロイド;Y染色体ハプログループ;渡来人新モンゴロイドと弥生時代の到来;卑弥呼は天照大神;私個人の遺伝背景)
第2章 日本語、アイヌ語、琉球語(梅原猛氏の視点;日本各地の縄文地名を探索;片山龍峯『日本語とアイヌ語』(すずさわ書店、2004年)を読む
鈴木健『縄文語の発掘』(新読書社、2000年)を読む)
第3章 縄文語の抽出(小泉保『縄文語の発見』(青土社、2013年)を読む)
第4章 日本民謡、琉球民謡、アイヌ民謡(共通点はテトラコルド5音階ペンタトニック;ソーラン節へのアイヌ音楽の影響;調;発声;アフリカ音楽、ラオス民謡との関係;アイヌ語で故郷を偲ぶ)
著者等紹介
網野皓之[アミノヒロユキ]
1947年、北海道美唄市生まれ。1972年、札幌医科大学卒業、約50年東京都と長野県で医療に従事。2022年、廃業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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AICHAN
40
図書館本。同じ日本人だが便宜上区別すると、アイヌ民族と大和民族と琉球民族とで縄文人の遺伝子と一致するパーセントを調べると、「アイヌ70、大和10、琉球30パーセント」だという。このことから「アイヌと琉球民族が縄文人の後裔」だと著者はみる。縄文時代に九州で大噴火が起こり火山灰が日本列島の中央部にかかった。縄文人たちは北と南に逃れた。その結果、東北から北にはアイヌ、沖縄には琉球民族が居着くことになったともいう。その証拠が本州各地に残る縄文語の名残と思われる地名がアイヌ語で説明できると著者はいう。2023/01/24