内容説明
最後の斬首刑に処せられ、ゴシップ報道のさきがけとなった「明治の毒婦」お伝の実像。彼女の陰部を標本にして隠匿した731部隊に繋がる軍医たち。歴史の闇に消えていった驚愕の事実…。
目次
第1章 毒婦の正体
第2章 最後の斬首刑
第3章 東京大学本郷キャンパス
第4章 誰がお伝を腑分けしたのか
第5章 再び東大に突撃
第6章 世界的な天才学者が書いたお伝の論文
第7章 お伝の線上に浮かびあがる七三一部隊人脈
第8章 戦後浅草に現れたお伝の標本
第9章 お伝腑分けの真実
第10章 お伝の標本、再び東京に現れる
最終章 髑髏の謎
著者等紹介
大橋義輝[オオハシヨシテル]
ルポルタージュ作家。東京・小岩で生まれ育つ。明治大学(文芸学科)、米国サンノゼ州立大学(ジャーナリズム学科)、中国アモイ大学(中国語)、二松学舎大学(国文学科)等で学ぶ。元フジテレビ記者・プロデューサー。元週刊サンケイ記者。黒澤映画のエッセイ「私の黒澤明」で最優秀賞(夕刊フジ)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mami
15
何だろうこの本...。想像ともタイトルとも全然違っていた。私には舞台俳優をしている友人がいて、彼女が演じた高橋お伝に強く惹かれてこの本を手にした。お伝の生き様が知りたかった。毒婦と言われるまでの顛末が事細かに書かれたものかと思いきや、アルコール漬けで保存されているというお伝の局部探しに翻弄する内容。東大にまで潜入しちゃうってどうなの?何とも言いようのない読後感だけが残った。2018/10/06
まー
11
日本最後の斬殺刑毒婦高橋お伝を知りませんでしたマスコミの格好の餌食になったことや事件が勝手にが一人歩きして行った事など和歌山カレー事件の林真須美に似ていますね個人的に驚いたのは私の好きな幕末藩士山岡鉄舟と繋がっていた事2024/11/17
garth
6
著者のお伝への思い入れが凄すぎて訳の分からない方向に転がっていく。お伝の標本を奪って弔うために東大に潜入しようとする!2015/02/11
澤水月
6
明治の毒婦、最後の斬首を受けたお伝(実際は愛人のために1人殺しただけで戯作者らに過剰に悪女扱いされている)。「お伝の性器が東大医学部標本室にある」…根強く囁かれてきた風聞を追うと何と731部隊に繋がった! TVと週刊誌を経た著者のフットワークの軽さにはハラハラさせられもするが(殆どノーアポ!)根強い資料調べには感服。敗戦直後浅草松屋で国の協力のもと展示されたとの事実には腰を抜かした。殺した男が「吉蔵」など阿部定との類似点多し。医学関係者以外出禁の標本室、実は私は入った事ありその時は見つけられなかった(続2013/05/14
駄目男
2
これまで誰も追跡しなかったある問題に疑問を持ち、その所在を探し歩くノンフィクション、私にとっては積年の疑問を解き明かしてくれる本と思われた。 2013/07/11