内容説明
AIとロボット時代の未来像「知識基盤社会」は本当にすべての人間を豊かにするのか?教育現場における新自由主義改革の背後にある未来像を、根源から問い直す。「労働」ではなく「知」が価値を生み出すという「知識基盤社会」。グローバル資本が求める生産力の高度化のみによって描かれる社会に対し、私たちはいま、何を示すことができるのか。過度に競争的・恫喝的な未来像に抗し、すべての人間がかけがえのない存在として把握される社会を探求する。
目次
序章 「知識基盤社会」論への教育学からの問い
第1章 「知識基盤社会」とはなにか―「知識資本主義」論の検討
第2章 グローバルな経済競争と「知識基盤社会」―グローバル資本の戦略と労働力要求の変化
第3章 知識は価値を生み出すか―人間の労働とグローバル資本主義の論理
第4章 労働の権利と生存権保障―新自由主義と雇用の変貌、破壊
第5章 AI・ロボットと労働の未来
第6章 社会を作る知と政治的公共性の世界―「人材」形成と「主権者」形成の二つの教育目的をめぐって
第7章 「知識基盤社会」と学力―知識基盤社会、「society 5.0」社会、ロボット、AIと教育の未来
著者等紹介
佐貫浩[サヌキヒロシ]
1946年、兵庫県篠山市生まれ、法政大学名誉教授。教育科学研究会常任委員、雑誌『教育』編集委員、平和・国際教育研究会代表。専攻領域:教育政策論/平和教育学/社会科教育/教育課程論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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