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内容説明
思春期になったリラは、自分の体が女性として成長していくことに違和感を覚えていた。髪を短くして、ボーイッシュな格好をしても違和感は消えない。リラは悩み、自傷行為に走る―。自分はトランスジェンダーだと気づいたリラが、ナタン(フランスの男性名)として生きていくことを宣言するまでの物語。
著者等紹介
カストロ,カトリーヌ[カストロ,カトリーヌ] [Castro,Catherine]
パリ・ソルボンヌ大学で歴史学を学んだのち、フランスの女性誌『マリ・クレール』の記者に。ジェンダーの問題に興味を持ち、世界中を取材して回っている
ズゥティオン,カンタン[ズゥティオン,カンタン] [Zuttion,Quentin]
ディジョンの国立高等美術学校を卒業後、イラストレーター、バンド・デシネ作家に。2014年、オンラインマガジン「madmoiZelle.com」でデビュー。Mr.Q(ムッシュー・キュ)名義で絵と文章を織り交ぜた記事を定期的に発表した
原正人[ハラマサト]
1974年静岡県生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科フランス文学専攻博士前期課程修了。フランス語圏のマンガ“バンド・デシネ”を精力的に紹介するフランス語翻訳者。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タカラ~ム
8
心の性と身体の性の不一致に悩み苦しむ少女リラ。その苦しみを頭では理解しようとしながらも、心では困惑するしかない家族。フランス発のバンド・デシネである本書は、トランスジェンダーの少女の物語だ。実在の人物をモデルとして描かれていて、モデルとなった少年は本書刊行後に自らの物語であることを実名でカミングアウトしたという。LGBTの悩みや苦しみ、わかってもらえないことへの憤りが伝わってくる。でも、きっと私は彼らに共感することはできていない。安易に共感したとも言えない。私にできるのは理解することだけかもしれない。2019/05/30
きゃしー
0
性別適合に悩む少年が、自分の望む体を手に入れるまでの壮絶な人生を描いた漫画です。フランスの漫画はバンド・デシネと言われるコマ割りのない、絵巻物を製本したようなスタイルでした。オールカラーで、血の出るシーンもリアルに描かれています。昨年、森美術館で、トランスジェンダーの登場人物がその性と名前を変えるまでの歴史を語り、新しい性の名前を叫ぶ展示を見たことを思い出し、このストーリーにより共感することができました。 2024/01/07
とうせい
0
★★★★☆2019/04/24
nekomeys59
0
ページをめくるたび、難しいと考える。主人公の苦しみだけじゃなく、弟と両親の葛藤が描かれる場面はしんどい様に感じる。 主人公の変化と家族が彼を受け入れて、共に生きていく場面に感動する。後書きに、その後の主人公のことを知る事ができ安心できた。2020/01/26