内容説明
予想を超える広がりはなぜもたらされたのか?全国、海外に7500を超えるまでに急速に広がった「九条の会」の運動。長い沈黙と潜行の時を経て、新しい可能性はいかに切り開かれたのか、党派の分裂と対立はいかに乗り越えられたのか…。「九条の会」の秘密を解く!
目次
序章
第1章 日本の社会運動における政治的過程と一九六〇年代政治世代
第2章 「九条の会」:運動とネットワークの出現と展開
第3章 クリアリングハウス・チャプター
第4章 最初の「九条の会」―「呼びかけ人」と「事務局」という組織体制とその役割
第5章 初めの分水嶺、そして新たな脅威
第6章 新しい世代の中の「九条の会」
終章 結論
著者等紹介
飯田洋子[イイダヨウコ]
1978年神奈川県生まれ。社会学博士。専門は政治社会学、社会運動論。日本女子大学人間社会学部卒業、同研究科・博士前期課程修了。ハワイ大学マノア校アジア研究科・修士課程、同社会学部・博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Takao
5
2018年7月5日発行(初版)。「九条の会」に関する初めての学術論文。まだ40歳の若い研究者である著者がハワイ大学に提出した英文の博士論文を和訳したものだという。私自身、草の根の「九条の会」に関わってきたので、彼女の研究対象なのだが、「九条の会」運動の外側から客観的・学術的に批評される対象なんだなぁ、と感慨深く面白く読んだ。副題が「新しいネットワークの形成と蘇生する社会運動」となっているが、私自身、草の根の「九条の会」の運動に参加することでネットワークが広がったことを強く実感している。2018/08/11