内容説明
著者が本書に託したかった狙いを提示。第一に、ニヒリズムを肯定すること。第二に、自然科学からの知見を、人間をめぐる思索に積極的に繋げること。第三に、人間の自由と束縛(不幸)との内的な連関を明らかにすること。第四に、宗教と無神論とを同じ土俵のうえに乗せて論じること。
目次
第1部 「宇宙論的ニヒリズム」と人生の諸類型(宇宙における人間の位置;地球の生物進化史と人類;ホモ・サピエンスの生物学的特質 ほか)
第2部 宗教とは何か(宗教と自由;疎外と宗教)
第3部 芸術と人間(歴史と人間―映画『ラスト・エンペラー』鑑賞ノート;ノモスとピュシスの弁証法―オペラ『アウリスのイフィゲニア』の演出をめぐって)
著者等紹介
渋谷治美[シブヤハルヨシ]
1948年静岡県御前崎に生まれる。1972年東京大学文学部倫理学科卒業。1978年東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。現在、埼玉大学教育学部教授教育学部長。専門は倫理学(とくにカント倫理学)・総合人間学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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