内容説明
三十一文字できりとられた個性的な人々の生を、エスプリとユーモアに富んだ語り口で読み解く。知的好奇心をくすぐる短歌エッセイ集。
目次
科学者
思想家
作家
詩人
作曲家
演奏家
画家
彫刻家
政治家
革命家〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
7
孤独な長距離ランナー円谷孝吉に涙し、斎藤茂吉のこれまで知らなかった側面に思わず微笑み、あらためて定家の凄さに感嘆し、塚本邦雄の意外な軽妙さを知った本。2012/04/20
てくてく
6
近現代歌人が読んだ人に注目したエッセイ集みたいな感じ。芸術家から独裁者、そして歌人が歌に詠まれていて、楽しく読んだ。2020/11/06
Kaoru Murata
4
現代短歌に詠われた人物に関するエッセー。久々に手にとったが、相変わらず面白い。いつもの小池さんのとぼけた話しっぷりがそのまま活字になったよう。よくぞこんな人を歌った作品を見つけてきたな、という思いもさることながら、カテゴリーの分け方が面白い。科学者、画家、作家あたりはふむふむと思って進めるが、思想家、作中人物になってくると多少「?」となり、自裁者、アウトローになってくると、もはや感心するのみである。最後は歌人で締めくくっている。2015/05/29
紫苑
2
歌人と取り上げられた人物との組み合わせに意外なものがあり、切り取り方はもちろん、なぜこの人物に興味をもったのかと想像が拡がった。 少し前の歌会で、ハープ奏者の彩愛玲を詠んだ歌があった。あまりにも憧れが直截に表現されすぎていて点は入らなかったが、詠み方によってはおもしろい歌になるかもしれないとふと思った。固有名詞を効果的に詠み込む難しさを改めて感じた。2013/07/17
kaoru
2
面白い。ジャンル分けが特に。現代短歌の入り口にぜひどうぞ。2012/09/13