内容説明
アリストテレス、レオナルド・ダ・ヴィンチをしのぐ巨人などと称され、哲学者・カントや国際的禅学者・鈴木大拙師らも賞賛、傾倒した18世紀スウェーデンの不世出の天才科学者、エマニュエル・スウェデンボルグ。9カ国語を駆使し、150冊以上の著作を著し、20にわたる学問分野を極め、数々の先駆的発見を成し遂げた彼が、ある日突然招き入れられた、もう一つの現実の世界。迷える無数の霊がうごめく地獄、天使たちが奉仕する天国の光景を眼前にしたスウェデンボルグは、それより以後の生涯のすべてを、この「他界」と、それを支配する聖なる摂理の探究に捧げた。この、史上類まれな奇跡的人物が残した、興味の尽きない、しかし難解でもある神秘的著述を、現代心理学的手法などを用いて、明快に解読、解説した前人未到の労作。
目次
第1章 その人物
第2章 内なる世界へ
第3章 内なる世界を開く
第4章 さらに内なる世界、天国と地獄
第5章 存在のルーツ
第6章 狂気と霊の存在
第7章 小さな奇跡
第8章 シンボリックな世界
第9章 内なる意味
第10章 顕在する「一者」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たかぴ
28
科学者でも数々の論文を発表していたがその真理を追求して行くと目に見えない世界にたどり着いたスウェデンボルグ。科学者であったため心の中や目に見えない世界の説明をどうにかして論理的に説明しようとかなり苦心していたのではと。しかも著者は時代も違うしその表現もおそらく理解するのに苦労したであろうスウェデンボルグが書かれた本を解説して現代に表現してくれたことに感謝です。そして和訳も大変だったろうと思います。しかし、自分自身の理解がまだ出来ませんでした。再チャレンジします。ありがとうございました。2020/10/27
Seiei Ikeda
0
彼は九ヵ国語を自由にこなし、多くの科学の分野で時代を、一世紀も二世紀も越えた発見をいくつもなし遂げた知の巨人でした。その人柄は終始温厚で社交的であったそうです。師として学ぶにふさわしい方であるといえます。
dexter4620
0
本書を読むまで様々な分野に精通した、かような偉人がいるとは知らなかった。特に前半部分は、貪るように面白く読めた。全てはつながっているんだなと理解。2021/08/09