出版社内容情報
(編集中)
内容説明
「最後」があるとわかっていたのに、なぜそれがあの日だと思えなかったんだろう―。「君のおかげで僕が幸せだったことを、君に知っててほしかった」家族に、愛犬に、恋人に会うために過去に戻れる不思議な喫茶店フニクリフニクラを訪れた4人の男女の物語。
著者等紹介
川口俊和[カワグチトシカズ]
大阪府茨木市出身。1971年生まれ。小説家・脚本家・演出家。舞台『コーヒーが冷めないうちに』第10回杉並演劇祭演劇大賞受賞。同作小説は、2017年本屋大賞にノミネートされ、2018年に映画化。川口プロヂュース代表として、舞台、YouTubeで活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
299
原点回帰。一作目「コーヒーが冷めないうちに」の翌年の設定。過去に戻っても現実は変わらないけど、今を生きる本人の心の持ちようが変わる、爽やかさがあります。もはやお決まりパターン化されていて、フーテンの寅さん並みに、安心して感動できます。フニクラの計さんってところでしょうか。2021/11/24
うっちー
253
過去は変えられないけれど過去を引き摺らないようにすることはできると改めて思いました2021/11/24
ウッディ
249
過去に戻ることのできる、けれど面倒くさいルールがあるその喫茶店を訪れた4人の物語。過去に行こうとする人々は、いずれも何かの後悔を抱えている。過去に行っても、現在を変えることは出来ないというルールに葛藤しながらも、彼らの中で何かが変わる。親の愛情を鬱陶しく感じ、田舎から上京した父に投げつけた心無い言葉を後悔した娘、何気ない日常がいつまでも続くような気がして、先延ばししてしまうことを自戒した。後悔しないように生きることが出来ないのも人間。人の心は、この喫茶店のルール以上に、面倒くさいものかもしれない。2023/01/09
美紀ちゃん
201
「コーヒーが冷めないうちに」の4巻目。 過去は変えられないけど、わかっているけど、どうにかしたい気持ちになる。 後悔のないように、生きていかなければと思った。 泣ける本なので、人がいないところで読んだ方がいいかも😢。2021/11/16
Yunemo
193
タイトル通りの話に何故かハッとして。夫から妻への想い、娘から父への想い、会う方と会われる方のそれぞれの生き方としての男性観が妙に心に留まって。確かにこの年代の男の生き方と言ってしまえばそれまでですが。世代間の相違とは言うものの何故か寂しい気持ちにも。また、愛犬への想い、求婚を先延ばした恋人への想い、それぞれに深い意味があったことを、過去に戻ることによって知る、この温かさにじんと来て。時代設定が第1作の翌年の話として描かれている旨の注意書きで、流と数の存在に納得感。過去に戻りたいという理由設定が心に響いて。2022/03/21