内容説明
このシンプルな物語はきっとあなたに「生きる力」を与えてくれます。ベストセラー『「また、必ず会おう」と誰もが言った。』の著者が挑む新境地の書き下ろし作品。
著者等紹介
喜多川泰[キタガワヤスシ]
1970年、東京都生まれ。愛媛県西条市に育つ。東京学芸大学卒。98年、横浜市に学習塾「聡明舎」を創立。執筆活動だけではなく、全国各地で講演を行い、「親学塾」も全国で開催中。現在も横浜市と大和市にある聡明舎で中高生の指導にあたっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
97
とにかく'学べる'喜多川さん作品です。本作は教育のお話。展開的には至ってオーソドックスで、間違いや過ちを見て見ぬふり、気づいてるのに知らないふりをする人々が、それぞれにきっかけをつかみ、見直していく流れ。思春期真っ只中の中学生の女の子「七海」の父「博史」はシングルファーザー。職業は小学校の教員で生徒との悪戦苦闘もさながら、モンスターペアレントとのやりとりがかなりシリアスです。中盤までは自分には理解し難い描写が続き、しんどかったですが中盤以降は北見さんならでは'学び'について描写され、ほっとして読了でした。2025/01/01
うりぼう
53
2月に買って、喜多川本にしては珍しく寝かせ、やっと読了。今が読むべきときだったのでしょう。この本は、七海と沙織の物語。それは、博史と恵子のお話でもある。有川浩の「海の底」ばりの状況だが、田舎なのか、まだまだ素朴な味わいがあり、ほっとする。おいべっさんと広場、そこには、何世代にも渡り、子供達の年齢を超えた成長の場があり、正にパワースポット。ここで磨かれた魂は、100まで残る。弥生さんは、灰谷さんの「天の瞳」、園長先生のようだ。年の功には、全てを包み込む優しさがある。この街でかかった芝居の中身が気にかかる。 2013/04/19
メタボン
30
☆☆☆ なかなか良い話でした。悪いことを隠し続けるのってすごく嫌な気分。だから沙織の気持ちも良くわかるし、正直に母に話して良かったと思う。この話では何と言っても寅之助が素晴らしい子。昔の価値観が現代の教訓になるという設定は、何だか今流行のドラマ「不適切にもほどがある」に通じるなと思った。2024/02/15
Daisuke Oyamada
25
不思議な母子はどこからやってきたのか。まさにお見事、驚きのエンディングです。不思議な母子とありますが、とても素敵な母さんと、たくましい男の子のお話です。 主人公は小学校の先生。新学期の初日、不思議な転校生がやって来ます。その子の名前は、石場寅之助。色あせたTシャツに袴のようなチノパン姿。伸びきった長い髪を後ろに束ねた出で立ちと独特の話し方は、クラス中の視線を集めただけでなく・・・ https://190dai.com/2024/09/26/おいべっさんと不思議な母子-喜多川泰/2024/09/21
もちこ
24
子どもにとって、必要なことってなんだろう? 子供の幸せのために、大人がしてあげられることって、なんだろう? そんな疑問の答えのひとつが、この本の中にありました。 親として、子どもとどう向き合えば良いのか。 そして自分はどう生きたいのか。 自分を振り返って、改めて考え直すきっかけをくれたお話。 子どもが小さいうちに読めて良かった。 これからの私の子育ての指針になりそうです。 失敗することって悪いことばかりじゃない。 失敗して、反省して、学んで、次に活かす。 読み終わった後は清々しい気持ちになります。2025/02/26