出版社内容情報
福島県相馬市出身の彫刻家佐藤玄々(朝山)は、抜群の写生力と官能性のある生命力、彫刻の枠を超えたスケールの大きい造形が特徴的な近代木彫の大家。
日本橋三越本店の正面玄関にある巨大な天女像や皇居のお堀にある和気清麻呂像で有名。
大正から昭和にかけて、平櫛田中、石井鶴三、戸張孤雁、中原悌二郎らとともに活躍。「宮彫師(みやぼりし)」としての日本伝統の彫刻と、「ブールデル」に学んだ西洋彫刻を融合し、近代彫刻として独自のスタイルを築く。
あの巨匠横山大観をして天才と言わしめた佐藤玄々(朝山)の、知られざる全貌がわかる初めての作品集。
歴史や神話を題材にした人物像、野菜や小動物などの木彫、ブロンズ作品は大小さまざま、温もりがあって魅力的。
日本橋三越本店の巨大な《天女(まごころ)》の1960年当時の貴重な制作記録写真や、修復に伴う3D撮影写真など、《天女》像を徹底解説。
総論(福島県立美術館学芸員増渕鏡子氏)
一部 修業時代(清蔵)
二部 大正期 留学まで(朝山)
三部 昭和初期(朝山)
四部 戦中戦後(清蔵・玄々)
五部 天女像(玄々)
エッセイ(福島県立美術館木本館長)
エッセイ(田中美術館学芸員藤井明氏)
エッセイ(八ヶ岳美術館学芸員井上由理氏)
エッセイ(ポンピドゥーセンター研究員アレッサンドロ・ガッリッキオ氏)
エッセイ(宮城県立美術館学芸員土生和彦氏)
作品解説/年譜/文献目録/作品目録)
佐藤玄々[サトウゲンゲン]
著・文・その他
内容説明
福島県相馬市に生まれた彫刻家佐藤玄々(朝山)は、抜群の写生力と官能性のある生命力、彫刻の枠を超えたスケールの大きい造形が特徴的な近代木彫の大家。大正から昭和にかけて、平櫛田中、石井鶴三、戸張孤雁、中原悌二郎らとともに活躍。「宮彫師」としての日本伝統の彫刻と、「ブールデル」に学んだ西洋彫刻を融合し、近代彫刻として独自のスタイルを築く。あの巨匠横山大観をして天才と言わしめた玄々の知られざる全貌がわかる初めての作品集。
目次
図版(修業時代(清蔵)
大正期 留学まで(朝山)
昭和初期(朝山)
昭和戦中戦後(清蔵)
“天女(まごころ)像”の時代(玄々))
資料(“天女(まごころ)像”制作記録写真
報告:佐藤玄々“天女(まごころ)像”のデジタル写真測量について―視点の軌跡が生み出す3Dデータ
佐藤玄々(朝山)―その希求した造形美
佐藤朝山(玄々)・朝倉文夫・北村西望による“和気清麻呂像”の競作騒動をめぐって
ブールデルと佐藤朝山
佐藤朝山(玄々):パリ滞在期の断片(1922‐24年)
昭和初期の木彫小品と同型作品―ふたつの「筍」をきっかけとして)