内容説明
“人間・セイゴオ”入門の書「泣き虫少年」が「危ないセイゴオ」になるまでに精神と肉体に刻んできた魂の言葉200。
目次
1 絶対少年
2 宇宙の散歩
3 泣き虫Mの生涯
4 遊びをせんとや生まれけん
5 かけがえのない残余
6 淋しがり屋
著者等紹介
松岡正剛[マツオカセイゴウ]
1944年、京都生まれ。早稲田大学中退。東京大学客員教授、帝塚山学院大学教授を経て、現在、編集工学研究所所長、イシス編集学校校長。日本文化、芸術、生命科学をはじめ膨大なジャンルに縦横無尽に橋をかけ新しい思考の提案を続け、その活動は執筆、講演、プロデュースなど多岐にわたる。各界のリーダーに日本文化を伝承する私塾「連塾」を定期的に主宰。2006年、世界の知を集大成した『松岡正剛千夜千冊』(求龍堂)を刊行。2009年には、丸善・丸の内本店四階に「千夜千冊」の世界を具現化した「松丸本舗」をプロデュースし、出版業界を瞠目させる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やすらぎ
193
切ないという言葉。儚さやおぼつかなさ、切に思うという心情が、本書に綴られている。…ぼくの中には、弱虫、泣き虫かいる。ぼくを悩ませてきた虫。いつまでも純粋でありたい。好奇心のままに生きていく。小さい頃、読んでは泣いた本。木にしがみついて泣いた。助けてくれると思ったから。読み続けるとなおしゃくりあげてくる。人に見せてはいけないと、隠れて泣いた。…少し離れた視点に立ってみると、喉がカラカラに渇いていることが実感できた。また一からやり直し。おもむき、おもかげ、うつろいを探して。歌を忘れたカナリアになりたくはない。2021/12/11
パフちゃん@かのん変更
66
1944年生まれの著者。名言集の様に、著者のさまざまな切ない言葉が見やすく書かれている。興味深いのはその言葉が何才の時にどの書物に書かれたかが書かれていること。9歳の時の俳句や18歳、21歳、・・・・65歳までの様々な年齢の時の言葉が時系列じゃなく書かれている。うん、人間考えることなんてあんまり変わらないみたいだ。2016/04/15
tamami
46
『危ない言葉』に続く「セイゴオ語録」2冊目。編集工学研究所所長であるセイゴオさんであるが、最近は本人の著書や言葉を編集した本の出版が盛んである。本書は膨大なセイゴオ先生の著作や文章から、少年、青年、社会人セイゴオが綴った、ぼくに関する言葉の数々が記される。「われらはみなつねに絶対少年でありたいとおもい、いつでも「夕焼けはなぜ赤いのか」をもちつづけようとしている。」「ああ仕手、こう摺る。」…。現在も千夜千冊を書き続けるセイゴオ先生は如何にしてなったか、それを読み解く鍵を本書はもたらせてくれる。2010年刊。2022/06/02
寛生
28
【図書館本】「『切ない』って外国語では何て言うんだろう」と何度も想った。「切ない」は日本語独特の言語感覚なんじゃないだろうか。しかしその日本語でもあまり明確化された言語感覚が僕の中にないのではないか。著者は「『切ない』ということはきわめて切実なのであり・・・『せつなし』とは『とても大切に思う』ということ」という。限りなく多様な意味合いが生まれる言葉なのでは。「ほっとした」という読書感ともつ。「遊び」の捉え方もかなり鋭い。「遊び」は子供に限らず、大人にも必要だ。デリダの「遊び」について思いを巡らす。2013/11/24
こじゅんの
3
ここが世界の入り口か、とおもったいりぐちは手元に置いておきたいな、とも2016/06/25