内容説明
東山魁夷の絵と川端康成の小説で綴る美しい京都絵巻。東山はどこを描き川端はどこを書いたのか。作品を楽しみながら情緒豊かな京都を巡る新しいガイドブック。
目次
洛東
洛北から比叡山
洛中
洛南から山崎
洛西から周山街道
京の景色
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れみ
49
東山魁夷さんと川端康成さんの、ともに京都が題材の作品に触れることのできる本。魁夷さんの方は見たことのある作品が多かった反面、川端康成さんの方は読んだことのない作品だったので少し戸惑う部分もあったけど今まで知らなかった作品に触れる良い機会になったし、京都に行きたくなった。2014/12/16
クラムボン
22
京都と川端康成に関する本を読んでいると自ずと川端の「古都」に行き着きます。そしてその先に在ったのがこの本でした。東山魁夷が京都を描いた画集「京洛四季」は、川端の希望に答えて生まれたそうです。そしてこの本では、京を舞台にした東山の絵に川端の小説の文が添えられる。とても贅沢な組み合わせです。絵のサイズが小さいのは残念ですが…。ただ紙面一杯に描かれた絵は別格。青蓮寺の大楠を描いた《年経る樹》、北山の林業家も讃えた雪景の《北山初雪》は圧巻。これらの絵から「古都」の場面が蘇ります。2022/04/15
しゅてふぁん
19
京都の地域別に、川端康成の『古都』『たまゆら』などの文章と、東山魁夷の『京洛四季』を配した京都案内書。川端康成の文章を読んでいると、まさに今、目の前にその光景が思い浮かんでくる。純文学はあまり得意ではないけど、読んでみたくなった。修学院離宮を描いた『緑潤う』、山崎の竹林を描いた『月影』がお気に入り。改めて、魁夷の緑色が素敵だと思った。2016/05/28
ミリオン座
8
「年暮る」の色彩に魅せられて興味を持ちました。京洛四季小画集は絶版なのでAMAZONで中古本を探すしかありませんが、本書は書店で入手できます。東山魁夷の軌跡を辿りながら春夏秋冬の京都を散策することができます。「花明り」や「一力」、「二条城の石垣」「東福寺庭」などは探しやすいと思います。2013/04/30
Kimi
7
どちらかといえばマイナーな本なのに、この本を読んでいる人に出会えるなんて素敵です。これから散歩にちょうどいい季節なので、この本を持って京都を歩き回ります♪2013/05/03