出版社内容情報
日本漢字音の実態を歴史的に明らかにした画期的労作。呉音は六朝期の方言が母体であること、漢音と新漢音を区別し、濁音や梵語音など表記論は従来の諸説を一新するなど創見に満ちている。
内容説明
本書は、中国原音が漢字の移入摂取に伴って日本語として独自の変遷を遂げたところの日本漢字音の諸体系を解明することを第一の課題として、平安時代以降、江戸時代に至る、厖大なる訓点資料を主対象にし、その広範着実なる現存資料の上に立って、帰納的にその実態に迫るべく論述したものである。
目次
第1部 基礎論
第2部 呉音論
第3部 漢音・新漢音論
第4部 宋音・唐音論
第5部 入声・撥音韻尾論
第6部 表記史論