目次
シンポジウム講演録(『三国志魏の世界』開催にあたって―経緯と趣旨;漢末・三国時代考古およびその新展開―北方曹魏を中心に;曹操高陵の発見と発掘および初歩研究;曹操高陵出土文物の研究―安陽高陵出土石牌刻銘にみる曹操のすがた;漢代陵墓考古と曹操高陵;討論会)
付録(河南安陽市西高穴曹操高陵;曹操高陵に関する中国人研究者の見解について;曹操高陵発見前後の経緯)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GEO(ジオ)
5
2009年に曹操の墓ではないかと話題になった西高穴二号墓の発掘調査について、調査隊メンバーによる学会発表の原稿を中心にまとめたもの。西高穴二号墓は、当初こそ偽物ではないか、曹操ではなく夏候惇の墓ではないかなどとも言われたが、その詳細が明らかにされていくにつれ、現在では曹操の墓であろうとするのが通説なようで。 曹操墓について書かれた書籍は、他に『曹操墓の発見』があるので、こちらとあわせて読むのがおすすめ。とはいえ、『曹操墓の発見』と違って、こちらはあくまでも学者さんたちに向けて発表したものなのでちょっと難解2016/12/27
nori_y
0
曹操墓に関する日本語の書籍としては、『曹操墓の真相』とこれくらいしか出てないのではないかと思いつつ読了。読み物としては『曹操墓の真相』の方が分かりやすいです。(発見までの経緯や研究者の思いなどが感じられる点において)都城や漢墓の変遷についての項はとても興味深かった。自分は漢文の知識がないので、石碑関連の部分が中々に難しかったです。べ、勉強せねば…。2016/03/24
韓信
0
最近では真贋を見極めるために遺骨のDNA鑑定まで行うと話題の曹操墓。その発掘経過と墓の構造、出土遺物、さらには漢代以降の墓制の変遷における位置付けについての講演録。他の後漢墓との類似性と規模の大きさ、墓の位置や遺骨の年齢についての文献史料との整合性、「魏武王」銘石牌など、墓誌はなくとも素人目には充分説得的な状況証拠がそろっているように見える。捏造説・夏侯惇墓説など曹操墓否定派の見解も知りたいところ。頭痛持ちの曹操が愛用したであろう石枕、帝王の礼を以て弔われた証としての12点の瓦鼎など、副葬品の話が興味深い2013/11/24
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