出版社内容情報
「日本の地方自治は〈政治〉の契機が決定的に弱い」という問題意識から,著者の関与経験も踏まえ,地方自治への〈政治〉の復権を説く。ポピュリズム首長,ローカルマニフェスト,二元代表制の問い直し,地方政府形態論,行政評価・行政経営論,市民参加の実質化などの重要問題を理論的に考察した論文集。
内容説明
ポピュリズム首長の台頭、ローカル・マニフェスト、二元代表制の問い直し、地方政府形態論、近隣政府…「日本の地方自治の問題点は、“政治”の希薄さにあった」という問題意識から、地方自治に“政治”を復権させる重要トピックを取り上げて論じる。
目次
第1部 地方自治におけるポピュリズム(政権交代以後の混迷する二大政党と首長の反乱―2011年「2・6名古屋・愛知の乱」は何をもたらすか;ポピュリズム型首長の行政マネジメント―橋下徹と河村たかしの事例 ほか)
第2部 マニフェストと自治体の再生(マニフェストとNPMの結合―政治家プラス経営者としての首長像;「現職知事圧勝」が意味する自治体再生の次のステップ―2007年統一地方選挙 ほか)
第3部 二元代表制を問い直す―地方議院内閣制の提案(首長の反乱と二元代表制の矛盾;二元代表制の矛盾と地方政府形態の選択制 ほか)
第4部 地域自治の制度設計(自立と協働の両立は可能か―日本のNPOセクターが直面する課題;多様化する市民活動と自治体の制度設計 ほか)
第5部 政治主導の行政評価へ向けて―「経営・自治」へ展開する行政評価(行政評価の第一段階から第二段階へ;行政評価とロジック・モデル ほか)
著者等紹介
後房雄[ウシロフサオ]
1954年富山県生まれ。京都大学法学部卒業。名古屋大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。名古屋大学法学部助手、助教授、教授、名古屋大学大学院法学研究科教授を経て現在、愛知大学地域政策学部教授、名古屋大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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