内容説明
グラフィック・メディスンの中核は、健康と病いについてのストーリーテリングであり、医学や社会言説においてしばしば周辺化され、タブー視されている、患者の複雑な経験を描き出すことにある。マンガを通して、一般患者という概念に抵抗し、矛盾する視点や経験でもって「複数の患者」を鮮やかに表現しようとするムーヴメントへの誘い。
目次
序章 グラフィック・メディスン・マニフェストへようこそ
第1章 語る権利は誰の手に:コミック研究の成り立ち
第2章 社会関与協働型研究に向けて:グラフィック・メディスンの活用
第3章 グラフィック・ストーリーテリングと医学物語:医学教育におけるマンガの利用
第4章 教室とクリニックにおけるグラフィック・パソグラフィー:ケーススタディ
第5章 マンガと病いのイコノグラフィー
第6章 クレヨン革命
終章 結論