出版社内容情報
グローバルジュリスト谷口安平。その好奇心,冒険心,発想力,語学力はいかに形成されたのか? その謎に迫るインタビュー。谷口安平は,親の七光り/京の富豪のぼんぼんなどではなく本物の逸材であった。その非凡な才能の源泉である好奇心,冒険心,発想力,語学力が,どのようにして育まれ,民事手続法学や国際的な法曹実践に活かされてきたのか? その秘密と軌跡に迫るオーラル・ヒストリー。軽妙なインタビューに思わず脱線する話も面白い。
◆ 寺田逸郎 前最高裁長官 推薦!
「権威」「大家」の声をよそに,手続的正義の神髄を説く域に達してもなお,心は遙か何処かに。自らの歩みを回顧するなど最も期待できそうもなかったそんな手続法学のマエストロが,娘世代の「聞く魔力」の前に,素顔を隠さず語り続ける。法学とは無縁の読者も,世代を経て磨かれた知性がみせる自由で愉快な飛翔に,あらためて学問世界の懐深さを思うだろう。
序文……松尾 翼
第一章 生い立ちの秘密を語る
1 七人兄弟の上から二番目という位置
2 誰かに法律学者を引き継いでほしい
3 大富豪伝説?
4 父親のDNA
5 家庭環境と好奇心・多趣味
6 音楽好きになる──ピアノ、チェロという趣味
第二章 鴨沂高校、京都大学学生時代の秘話
1 鴨沂高校時代の秘話
2 京都大学学生時代の秘話
第三章 在学中司法試験合格から京都大学法学部助教授へ
1 三年生秋から司法試験の勉強をはじめて四年生で受かった!
2 「谷口君、民訴学者にならないか」──いきなり助教授に
第四章 海外留学・講義のはじまり──学問・語学力・趣味の開花
1 アメリカ留学と英語論文
2 世界を駆けめぐるはじまり
3 海外での講義と語学の習得
第五章 グローバル・ジュリストの原点──米国民事裁判体験
1 コーネル=フィレンツェ=ハーバード──グローバル・ジュリストの形成
2 コーエン・コネクションが役立つ?
第六章 日本に帰ってからの民事訴訟法研究の成果
1 会社訴訟とデュープロセスについての研究
2 『倒産処理法』(筑摩書房、一九七六年)出版秘話
3 『口述 民事訴訟法』(成文堂、一九八七年)出版秘話
4 京大での民訴教育と司法試験考査委員時代の話
5 フェアネスと手続的正義──「第三の波」派との距離感
第七章 増える海外講義と中国とのかかわり
1 やり損なった裁判官体験
2 コーエン教授というオルガナイザーのもとで
3 さらなるコーエン・コネクション?
4 中国の法学界での有名人に?
第八章 WTO上級委員時代の苦労話
1 なぜ畑違いのWTOの上級委員にまでなったのか?
2 委員長・チェアマンはどんなことをするのか?
3 経済摩擦の主張合戦の現場?
第九章 京都からわざわざ東京に出てきたのはなぜ?
1 松尾綜合法律事務所をベースに帝京大学、東京経済大学へ
2 WTO委員と専修大学法科大学院教授──二足のわらじ
3 法制審議会民訴部会委員時代の秘話──三ヶ月先生の怒りと中野先生の立場
第十章 仲裁とADRの専門家として
1 仲裁への関心
2 仲裁とADR
3 シンガポール国際商事裁判所判事に就任して
第十一章 奥さまとご家族、そしていまとこれから
1 結婚にいたるまでの秘話
2 奥様は学生のままで結婚
3 モダンな新居とエレガントな家族?
4 子どもたちそして孫も生まれて
5 いまとこれから──からだと好奇心を大切にして
オーラル・ヒストリーの聞き役を終えて……菊間千乃
跋文……小杉丈夫
あとがき……谷口安平
谷口安平 略歴・主要著作
谷口 安平[タニグチ ヤスヘイ]
著・文・その他
菊間 千乃[キクマ ユキノ]
朗読
内容説明
谷口安平は、単なる親の七光り/京の富豪のぼんぼんなどではなく、本物の逸材であった。その非凡な才能の源泉である好奇心、冒険心、発想力、語学力が、どのようにして育まれ、民事手続法学や国際的な法曹実践に活かされてきたのか?その秘密と軌跡に迫るオーラル・ヒストリー。自らの歩みを回顧するなど最も期待できそうもなかったそんな手続法学のマエストロが、娘世代の「聞く魔力」の前に、素顔を隠さず語り続ける。
目次
第1章 生い立ちの秘密を語る
第2章 鴨沂高校、京都大学学生時代の秘話
第3章 在学中司法試験合格から京都大学法学部助教授へ
第4章 海外留学・講義のはじまり―学問・語学力・趣味の開花
第5章 グローバル・ジュリストの原点―米国民事裁判体験
第6章 日本に帰ってからの民事訴訟法研究の成果
第7章 増える海外講義と中国とのかかわり
第8章 WTO上級委員時代の苦労話
第9章 京都からわざわざ東京に出てきたのはなぜ?
第10章 仲裁とADRの専門家として
第11章 奥様とご家族、そしていまとこれから
著者等紹介
谷口安平[タニグチヤスヘイ]
京都大学名誉教授/シンガポール国際商事裁判所判事、弁護士(松尾綜合法律事務所)
菊間千乃[キクマユキノ]
弁護士(松尾綜合法律事務所)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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