中学生の数学嫌いは本当なのか―証拠に基づく教育のススメ

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中学生の数学嫌いは本当なのか―証拠に基づく教育のススメ

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  • サイズ B6判/ページ数 245p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784762830150
  • NDC分類 371.4
  • Cコード C1037

出版社内容情報

「潜在連想」という視点から実証的に生徒のホンネに迫り,「偽装○○嫌い」の検出と救出を試みる。「教育の科学化」への挑戦。日本の中学生の4割以上は「数学嫌い」であるというアンケート調査の結果は,本当に「科学的」であると言えるのか? 本書では,「潜在連想」という視点から実証的に生徒のホンネへと迫り,「偽装○○嫌い」の検出と救出を試みる。中学校教諭と教育心理学者による「教育の科学化」への挑戦。集団式簡易潜在連想テストの実施マニュアル付き。

◆主な目次
はじめに
第1章 証拠に基づく教育の必要性
第2章 国際調査での日本の子どもたちの成績
第3章 アンケート調査の問題点
第4章 潜在連想構造を探る新しい検査法:こころのX線検査
第5章 学校教育現場で使える集団式潜在連想テストの開発
第6章 「偽装数学嫌い」生徒の検出
第7章 「偽装数学嫌い」生徒の救出
第8章 「こころのX線検査」のその他の活用例
第9章 教育の科学的研究の重要性:まとめに代えて
付 章 FUMIEテスト実施マニュアル
おわりに

はじめに

第1章 証拠に基づく教育の必要性
1.教育は間違った印象に左右されやすい
2.証拠に基づく教育
3.何が証拠なのか
 1)調査結果は証拠にならない
 2)因果関係の証拠はランダム化比較対照実験でしか得られない
 3)ランダム化比較対照実験だというだけでは証拠不十分
4.この本で述べたいこと
                           
第2章 国際調査での日本の子どもたちの成績
1.国際学力調査
2.PISA調査
 1)「ゆとり教育」とPISAショック
 2)幻だったPISAショック
3.TIMSS調査
 1)TIMSS調査に現れた日本の子どもの特徴
 2)「成績が良くて好き」から「成績が良いのに嫌い」になる
4.日本の子どもは嘘をついているのではないか

第3章 アンケート調査の問題点
1.学校で多用されるアンケート調査
2.アンケート調査の問題点:回答者が嘘をつく
 1)嘘を見破る工夫
 2)嘘をつかせない工夫
 3)善意の嘘
3.アンケート調査の問題点:意識と無意識
 1)フロイトの無意識とヘルムホルツの無意識
 2)ロールシャッハテストの限界
4.国際学力調査のアンケート結果も正しいとは限らない

第4章 潜在連想構造を探る新しい検査法:こころのX線検査
1.潜在意識の科学的研究:プライミング効果
2.知識ネットワークモデルと潜在的認知プロセス
3.潜在的社会的態度測定のための潜在連想テストの開発
 1)潜在的プロセスを反応時間で探る
 2)反応時間の差に表れる潜在連想構造
4.潜在連想テストの活用の広がりと発展
 1)プロジェクト・インプリシット
 2)単一の測定対象のための潜在連想テスト

第5章 学校教育現場で使える集団式潜在連想テストの開発
1.学校では潜在連想テストは使えない
2.紙版の潜在連想テストというアイディア
3.集団式簡易潜在連想テスト「FUMIEテスト」の開発
 1)キー押し反応の代わりに○×をつける
 2)「速さ」を1分間の作業量で測る
 3)ターゲット分類課題の廃止
 4)評価語の選択と単語の提示順序の決定
 5)作成されたFUMIEテストの信頼性と妥当性を測る
 6)より良いものにするため改良を重ねる

第6章 「偽装数学嫌い」生徒の検出
1.学校での「研究」とは
2.FUMIEテストを用いた「偽装数学嫌い」生徒の検出
 1)なぜ日本の中学生は数学を嫌うのか
 2)中学生のホンネを探る
3.なぜ「数学嫌い」を偽装するのだろうか

第7章 「偽装数学嫌い」生徒の救出
1.やらなければ負けない
2.「偽装数学嫌い」生徒の戦略
 1)数学と性差のステレオタイプとその真偽
 2)不安と自信と自己暗示
 3)間違った自己暗示の修正
3.「偽装を見破ること」の効果の科学的検証:ランダム化比較対照実験
 1)「偽装数学嫌い」生徒の検出と2分割
 2)「偽装数学嫌い」生徒の半分への潜在意識調査結果のフィードバック
 3)効果の検証
4.この研究から得られた「証拠」
 1)嘘の情報では効果が見られない
 2)より確かな「証拠」とするために

第8章 「こころのX線検査」のその他の活用例
1.世界から取り残される日本の教育研究者たち
2.「こころのX線検査」の活用例
 1)中学生の教科嫌いと潜在意識の乖離
 2)中学生の集団登山前後での「登山」に対する潜在意識の変化
 3)障害者に対する潜在的態度測定
 4)外国人に対する潜在的態度測定
3.その他の「こころのX線検査」の活用の可能性
 1)「学校」に対して否定的な潜在イメージを持つ生徒への予防対策
 2)不登校児童生徒の「学校」に対する潜在イメージの変化
 3)「ひらめき☆ときめきサイエンス」の効果の科学的検証
 4)中学生の潜在的な価値観:中学生にとって一番「良いイメージのもの」
4.「こころのX線検査」という新しいツール

第9章 教育の科学的研究の重要性:まとめに代えて
1.教育の科学化
2.ランダム化も比較対照も科学の常識
 1)比較対照条件の重要性
 2)ランダム化が必要な人文社会科学系の実験
3.実験を120年以上前に導入した心理学
4.「教育の科学化」と実験教育学・教育心理学
5.教育心理学の停滞と復権
6.学校におけるランダム化比較対照実験の重要性の理解と協力

付 章 FUMIEテスト実施マニュアル

おわりに

文献
索引

内田 昭利[ウチダ アキトシ]
著・文・その他

守 一雄[モリ カズオ]
著・文・その他

内容説明

中学生の「数学嫌い」は本当なのか?その調査結果は「科学的」であると言えるのか?本書では、潜在連想という視点から実証的にアプローチ、「偽装数学嫌い」の検出と救出を試みる。中学校教員と教育心理学者が協同し、学校現場における「教育の科学化」の重要性を提言。集団式簡易潜在連想テストの実施マニュアル付き。

目次

第1章 証拠に基づく教育の必要性
第2章 国際調査での日本の子どもたちの成績
第3章 アンケート調査の問題点
第4章 潜在連想構造を探る新しい検査法:こころのX線検査
第5章 学校教育現場で使える集団式潜在連想テストの開発
第6章 「偽装数学嫌い」生徒の検出
第7章 「偽装数学嫌い」生徒の救出
第8章 「こころのX線検査」のその他の活用例
第9章 教育の科学的研究の重要性:まとめに代えて
付章 FUMIEテスト実施マニュアル

著者等紹介

内田昭利[ウチダアキトシ]
1966年長野県に生まれる。1990年信州大学教育学部卒業(教育心理学専攻)。長野県義務教育学校教員採用。2005年信州大学大学院教育学研究科修了(修士(教育学))。2017年博士(文学)北海道大学大学院文学研究科論文博士。長野市立犀陵中学校教諭

守一雄[モリカズオ]
1951年埼玉県に生まれる。1982年筑波大学大学院心理学研究科修了(教育学博士)。1982‐2007年信州大学教育学部講師・助教授・教授。2007‐2017年東京農工大学大学院工学研究院教授。松本大学教育学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ペンギン

1
アンケートで数学嫌いと答える中学生の潜在構造を探る、教育心理学の本。熱量が強くて、ん?(主観では?)と思うところも多々あったけれど、実験手法や分析自体はおもしろい。実験内容の割りにサンプル数が少なすぎるので、もっと大々的にこの実験をやってみて欲しい。(この実験内容ならそこまで反発されなさそうだけど…、とも思った。)2023/06/09

鵜殿篤

0
感情的な熱い思いに満ち、行間から情念が溢れ出ていて、とても興味深く読めた。本書の本来の趣旨は科学的な研究手続きの貴さを訴えることと、その実践の例示のはずなのだが、情念に溢れるばかりに本筋とは無関係な主観的な記述が極めて多くなっている。たとえば著者が学会と喧嘩したことなど、本筋にはまるで関係のない、どうでもいい情報だ。仮に本書が成功するとしたら、本来の趣旨である科学的な手法のせいではなく、情念と人間味に溢れる感情的な記述が読者に与える感銘が決定的な要因となるだろう。2019/07/07

TT

0
下記の本と併せて読んだ: 【「学力」の経済学】中室 牧子 著 https://bookmeter.com/books/97577632018/05/05

Daiki Nakamura

0
紙版のIATについて説明されていて、参考になった。エビデンスベースの教育改革についても、著者の熱い思いを感じた。 ただし、簡易化にこだわるあまり、従来のIATとは異なるものを測定しているのではないかという懸念があります。 また、個人的にですが、質問紙が教科や学習としての数学の意識的な好き嫌いを測定しているのに対して、IATは社会(世間)における数学への態度を測定しているのではないかと感じています。2018/04/29

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