キャリアコンサルタントのためのカウンセリング入門

杉原 保史【著】

北大路書房（2016/03発売）

• サイズ B6判／ページ数 214p／高さ 19cm
• 商品コード 9784762829239
• NDC分類 366.29
• Cコード C0011

出版社内容情報

キャリアカウンセリングの現場で直面する苦労と悩みに，心理カウンセラーが平易に語りかけ，寄り添う。第１部では，相談をより深め有意義にするための基本的見方や考え方・ちょっとしたヒントやコツをエピソードで紹介。第2部では，実践に役立つ代表的な心理カウンセリングの理論と技法を，エッセンスにしぼって概説する。

◆推薦のことば
信頼に足るキャリアコンサルタントは何が違うのか。
クライエントの心の機微を察知し、未来への道を切り拓く技術について，
明確に言語化した実践書である。
社員のキャリア形成に本気で取り組む企業関係者も一読すべき１冊。
工藤　啓　氏
（認定特定非営利活動法人 育て上げネット　理事長）

キャリアコンサルタントの苦労と努力に共感する
心理カウンセラーの情熱で，
キャリア支援の中心軸とカウンセリングの真髄とが，
見事に融和されていく。
三川　俊樹　氏　
（追手門学院大学心理学部　教授）

まえがき

第１部　実際編

１　キャリアカウンセラーの専門的援助
２　心理カウンセリングとキャリアカウンセリング
３　カウンセリングの学び方
４　カウンセラーの基本的態度
５　傾聴はアクティブ・リスニングです
６　クライエントの自己受容を助ける
７　自己アピールと嘘
８　クライエントと議論しない
９　何をしたいのかが分からないというクライエント
10　どうしても決められないクライエント
11　ラポールの形成
12　今ここへの注目
13　リファーのコツ
14　キャリアカウンセラーの現場
15　キャリアカウンセラーは社会の流動性を支える？
16　キャリア教育は勝ち組になるためのコーチング？
17　「留年は就職に不利」？
18　生活保護という困難
19　現代社会におけるキャリアカウンセリング
20　価値との接触を促進する

第２部　理論編

１　心理カウンセリングの理論
２　心理カウンセリングを大きく分類すると
３　もう少し、学派の整理
４　行動療法　エクスポージャーの考え方
５　行動療法　過剰な行動と過少な行動
６　行動療法　具体的に訊く
７　認知行動療法　自動思考に気づく
８　解決志向アプローチ　解決イメージを構築する
９　解決志向アプローチ　解決イメージを関係の中に置く
10　来談者中心療法　ロジャースの三原則
11　来談者中心療法　成長力への信頼
12　精神分析　無意識の心理学
13　精神分析　自由連想法と解釈
14　精神分析　抵抗の分析
15　精神分析　転移の分析
16　アドラー心理学
17　ユング心理学
18　統合的アプローチ

あとがき

【著者紹介】
杉原保史（すぎはら・やすし）
1961年　兵庫県に生まれる
1989年　京都大学大学院教育学研究科博士課程　研究指導認定退学
現　在　　京都大学学生総合支援センター　センター長・教授（教育学博士）
［主著・論文］
統合的アプローチによる心理援助　金剛出版　2009年
12人のカウンセラーが語る12の物語（共編著）ミネルヴァ書房　2010年
技芸（アート）としてのカウンセリング入門　創元社　2012年
プロカウンセラーの共感の技術　創元社　2015年
ほか多数

内容説明

キャリアコンサルタント国家資格化！平成２８年４月より、職業選択や能力開発に関する相談・助言を行う専門家として、キャリアコンサルタントの質の確保を図る。

目次

第１部　実際編（キャリアカウンセラーの専門的援助；心理カウンセリングとキャリアカウンセリング；カウンセリングの学び方；カウンセラーの基本的態度　ほか）
第２部　理論編（心理カウンセリングの理論；心理カウンセリングを大きく分類すると；もう少し、学派の整理；行動療法　エクスポージャーの考え方　ほか）

著者等紹介

杉原保史［スギハラヤスシ］
１９６１年兵庫県に生まれる。１９８９年京都大学大学院教育学研究科博士課程研究指導認定退学。現在、京都大学学生総合支援センターセンター長・教授（教育学博士）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[kayak-gohan]

本書は、タイトルの通りキャリアコンサルタント、キャリアコンサルティング技能士、またその資格取得を目指す人のために書かれたもの。著者は心理カウンセラーであり臨床心理士。大学で長年にわたって学生相談をしてきた経験から、進路・就職相談にも数多く関わってきている。メンタルの問題はキャリア形成の問題とも密接に関わっていることが多いため、キャリアコンサルティングにもカウンセリングの知識や技術が必要とされる。小生の経験からも産業カウンセラーとキャリアコンサルタントの両試験では学習範囲が重なる領域が多い。

2016/10/08

[エリク]

高校生になったこともあり、今自分にあう職業を探し中です(笑) まだなんも社会経験がない人の遊びだと思って、ほほえましく見ていてくださいm(_ _)m💦

2020/06/03

[りんだりん]

キャリアコンサルタント養成講座で紹介されて購入。私はまだ学びの途中だが、学びの中で感じ取っているキャリアコンサルタントの理想の姿が現実社会ではいろんな制約もあって実現しにくいのが現状なのだということを突きつけられた。しかしながらそれに甘んじることなく理想はしっかり持ちながら妥協ではなく現実とうまく折り合いをつけていくことが大切だということ。後半は初学者に分かりづらい心理学や精神分析の理論を分かりやすく解説してくれている。★3

2021/06/30

[bookreviews]

キャリアコンサルタントは聞きにくいことを聞くのが仕事。そこには相談者が見たくない自分もいる。抵抗があるのも自然な働き。むしろ、そこに聞くべきポイントが隠されています。相談者に「うーん」と唸ってもらったら、その内容について自分事としてとらえてほしいという意図が伝わった証拠。その後に自問自答が始まる。 そして、解決方法を決めるのはあくまで相談者。カウンセラーは相談者が具体的な行動イメージを持てるように伴走するだけ。 https://bookreviews.hatenadiary.com/entry/forCC

2024/03/10

[ゆき]

◎本物のキャリアコンサルタントになるために知っておきたい心理カウンセリングなどの知識や概略を簡潔にわかりやすく解説。著者の体験による具体例もあり、わかりやすい。相談者のためになるカウンセリングとは学派や手法に拘らず統合的アプローチとカウンセラーの経験や研鑽が大切だという姿勢に共感した。キャリアカウンセラーの置かれた状況についても垣間見ることが出来た。

2016/06/12