出版社内容情報
「道徳」の教科化という転換点にあって,批判的な議論に終始せず,今後求められる学校での道徳教育や授業のあり方を,理論的かつ実践的に追求。生徒自身が話し合い活動を通じて道徳的な判断力を高めていく授業実践へと繋げるため,討議倫理学など理論的枠組みを提供。
◆第1巻 執筆者一覧
坂越 正樹 広島大学
目次
第1部 グローバル化する現代社会における道徳教育(討議倫理学における「合意」の意義;ポスト形而上学の時代における道徳教育―ハーバーマスと価値多元化社会の道徳;承認論と道徳教育―テイラーとハーバーマスの比較から;言語ゲームと道徳教育;公共性と道徳教育)
第2部 学校におけるこれからの道徳教育(道徳教育の歴史的展開と「特別の教科道徳」―道徳教育の目標を中心に;子どもの主体的な道徳学習の構想―新学習指導要領が求める道徳教育の内容と方法;生命倫理と道徳;生き方を考える道徳教育の意義―「偉人伝」をどう解釈するか;道徳の時間から道徳科への転換―その目標を踏まえた評価の在り方についての論点整理;小中学校における道徳授業の多様な展開;高校における道徳教育の開発―茨城県の事例を中心に;道徳の授業で求められる教師の力量形成―授業の参与観察とリフレクションを通して)