出版社内容情報
自分の意見は少数派である,あるいはそうなりそうだとわかった人は孤立を恐れて沈黙し,逆に自分が多数派だと認知した人は声高に発言する。沈黙は雄弁を生み,雄弁は沈黙を生むというこの螺旋状のプロセスの中で,少数派はますます少数派になっていく……。長らく絶版となっていた世論研究の名著,待望の復刻版。
復刊の現代的意義―訳者前書きに代えて
日本語版第二版への序
アメリカ版への序
1.沈黙の仮説
2.調査を駆使した仮説のテスト
3.孤立への恐怖という動機
4.世論とは何か
5.意見の法―ジョン・ロック
6.政府は世論によって支えられる―デビッド・ヒュームとジェームズ・マディソン
7.「世論」という言葉の創始者―ジャン‐ジャック・ルソー
8.世論の専制
9.「社会統制」概念が形成され,「世論」概念は一掃された
10.オオカミたちが遠ぼえで合唱する
11.アフリカ・大洋州諸部族の世論
12.バスティーユの襲撃―世論と群集心理学
13.流行も世論である
14.さらし台
15.法と世論
16.世論は社会の統合を果たす
17.前衛,異端,アウトサイダー―世論を変える
18.世論伝播の乗り物としてのステレオタイプ―ウォルター・リップマン
19.世論が争点を選択する―ニクラス・ルーマン
20.公衆の注目を左右するジャーナリストの特権
21.世論には二つの源泉がある―その一つがマスメディアである
22.二重の意見風土
23.分節化機能―メディアに乗らない意見の持ち主は事実上沈黙させられる
24.民の声は天の声
25.新たなる知見
26.世論の理論をめざして
27.世論の潜在機能・顕在機能:まとめにかえて
資料 世論に関する文献研究:テクスト分析へのガイド
結びにかえて謝意を
第二版の結びとして
原注
訳注
訳者解題
引用文献
本書との関連文献
参考文献
人名索引
事項索引
目次
沈黙の仮説
調査を駆使した仮説のテスト
孤立への恐怖という動機
世論とは何か
意見の法―ジョン・ロック
政府は世論によって支えられる―デビッド・ヒュームとジェームズ・マディソン
「世論」という言葉の創始者―ジャン‐ジャック・ルソー
世論の専制―アレクシス・ド・トックビル
「社会統制」概念が形成され、「世論」概念は一掃された
オオカミたちが遠ぼえで合唱する〔ほか〕
著者等紹介
池田謙一[イケダケンイチ]
1955年生まれ。1982年東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。1990年明治学院大学法学部政治学科助教授。1992年東京大学大学院人文社会系研究科助教授。1995年博士(社会心理学)(東京大学)。2000年東京大学大学院人文社会系研究科教授。社会心理学・政治心理学・コミュニケーション理論専攻
安野智子[ヤスノサトコ]
1970年生まれ。1993年お茶の水女子大学文教育学部卒業。1998年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。1999年香川大学経済学部助教授。2001年博士(社会心理学)(東京大学)。2002年中央大学文学部助教授。2011年中央大学文学部教授。社会心理学・政治心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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- 和書
- 愛着理論と精神分析