デジタル社会の学びのかたち―教育とテクノロジの再考

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  • サイズ A5判/ページ数 223,/高さ 21cm
  • 商品コード 9784762827907
  • NDC分類 375
  • Cコード C0037

出版社内容情報

テクノロジを活用した学習がもたらす「新たな力」と,学校教育とをどううまく統合していけばよいのか。先行する米国からの発信。

テクノロジを活用した学習がもたらす「新たな力」と,学校教育が担ってきた「欠かすことの出来ない貢献」とを,どううまく統合していけばよいのか。この避けられない課題に正面から切り込む。認知科学系の学習論を背景にした上で,教育を学校外に持ち出そうとするテクノロジという視座から,未来の学びのかたちを考える。

1章 どのように教育は変わろうとしているのか
 1 本書の構成

2章 テクノロジ推進派の意見
 1 変化する世界
 2 学習者を教育する能力の拡張
 3 推進派の考える学校ビジョン

3章 テクノロジ懐疑派の意見
 1 硬直化はなぜ起こるか?
 2 なぜ教育改革は失敗するのか
 3 学校におけるテクノロジ活用をはばむもの
 4 まとめ:学校とテクノロジの矛盾
 5 テクノロジ懐疑派の考える学校ビジョン

4章 アメリカにおける学校教育の発達
 1 徒弟制から公教育制度へ
 2 アメリカにおける公教育制度の確立
 3 学校制度の進化
 4 学校に対する要求はどのように変わったか
 5 革命のサイクル

5章 新しい教育制度の芽ばえ
 1 ホームスクーリング
 2 職場での学習
 3 遠隔教育
 4 成人教育
 5 ラーニングセンター
 6 教育向けのテレビやビデオ
 7 コンピュータを用いた学習用ソフト
 8 技能資格
 9 インターネットカフェ
 10 生涯学び続けること

6章 教育における3つの時代の変化
 1 責任:保護者から国家へ そして学習者自身や保護者へ
 2 期待:社会的再生産から全員の成功へ そして個人の選択へ
 3 内容:実用的スキルから学問的知識へ そして学び方の学習へ
 4 方法:徒弟制から講義形式へ そして相互作用へ
 5 評価:観察からペーパーテストへ そして状況に埋め込まれた評価へ
 6 場所:家庭から学校へ そしてどんな場所でもへ
 7 文化:大人文化から仲間文化へ そして年齢ミックス文化へ
 8 関係性:個人的結びつきから権威者へ そしてコンピュータを介した相互作用へ
 9 教育における重要な変化

7章 失われるもの,得られるもの
 1 失われると思われること
 2 得られると思われること
 3 希望を実現しながら,危険を軽減する

8章 学校はどうすれば新たなテクノロジとつきあえるのか
 1 パフォーマンスに基づく評価
 2 新しいカリキュラム・デザイン
 3 デジタル世界における公平さへの新しいアプローチ

9章 結局,何がいいたいのか?
 1 子どもたちは,テクノロジから何を学んでいるか?
 2 テクノロジは,子どもたちの「社会生活と学び」をどのように変えてきたのか?
 3 私たちをどこに導こうとしているのか?

10章 テクノロジ世界のなかで教育を再考する
 1 学ぶことの再考
 2 モチベーションの再考
 3 学ぶべきことの再考
 4 キャリアの再考
 5 学びと仕事の間での移行の再考
 6 教育のリーダーシップの再考
 7 教育における政府の役割の再考
 8 私たちの将来ビジョン

 座談会 テクノロジを日本の教育に生かすために

目次

1章 どのように教育は変わろうとしているのか
2章 テクノロジ推進派の意見
3章 テクノロジ懐疑派の意見
4章 アメリカにおける学校教育の発達
5章 新しい教育制度の芽ばえ
6章 教育における3つの時代の変化
7章 失われるもの、得られるもの
8章 学校はどうすれば新たなテクノロジとつきあえるのか
9章 結局、何がいいたいのか?
10章 テクノロジ世界のなかで教育を再考する
座談会 テクノロジを日本の教育に生かすために

著者等紹介

コリンズ,アラン[コリンズ,アラン][Collins,Allan]
ノースウェスタン大学教育・社会政策学部名誉教授。国立教育アカデミー会員および米国人工知能学会、認知科学会、米国教育研究学会、米国科学振興協会理事。認知科学誌の初代編集長、認知科学会初代会長を務めた。30年以上にわたり、教授・学習について研究し、関連する著書多数。心理学分野では人々の問題への回答の仕方の研究。人工知能分野では推論と知的教育システムについての研究を、状況に埋め込まれた学習、探究指導、デザイン研究、認知的徒弟制についての教育などで知られる。1991年から94年にかけて、米国教育省教育技術センターの共同理事を担当した。近年、フランスの心理学者が選ぶ、心理学に最も大きな影響を与えた研究者37名の1人に選ばれた

ハルバーソン,リチャード[ハルバーソン,リチャード][Halverson,Richard]
ノースウェスタン大博士。ウィスコンシン大学・マディソン校准教授。専門分野は教育リーダーシップ、政策分析。データに基づいた意志決定、都市部の学校におけるリーダーシップ、教員評価等、教育リーダーシップ専門家としての研究で知られている。前職はハイスクールの教員であり、テクノロジ・スペシャリスト、カリキュラム・ディレクター、校長を務めた。学校の内外における学びを変える最先端の学習テクノロジに取り組む研究グループとして国際的にも知られる、ウィスコンシン大学・マディソン校のゲーム・学習・社会チームの共同創設者

稲垣忠[イナガキタダシ]
1976年愛知県に生まれる。金沢大学教育学部、同大学院教育学研究科を経て、関西大学大学院総合情報学研究科博士課程を修了、Ph.D(情報学)。現在、東北学院大学教養学部人間科学科准教授。専門、教育工学・情報教育(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

客野

0
読んでいくうちに違和感を覚えたが、どうやらこの本はデジタル学習を相互学習としてではなく、むしろ現代で多様化する教育の1つの形として、教育の歴史における位置づけを考えているようで、そういう視点で考えなかったなと反省。自分は、欧米ではアクティブラーニングは普通のことだと思っていたのだが、なんのことはない、アメリカも日本と同じく公教育の転換に悩んでいるのだった。公教育だけを変えようとするのではなく、そもそも現代に合った教育を追求していくのが大事であり、1つの方法としてオルタナティブな教育の価値を考えることも必要2016/06/17

ひろ

0
基本的にこの本はデューイの提唱した「子供が自ら思考する習慣を作る」「子供の散漫な興味を組織化し方向付け、知識の詰め込みではなく生活に役立つ学習を行う」「教育は社会と関わりを持つものである必要がある」という考えがテクノロジーの助けによって既存の学校教育をはるかに上回る水準で達成できると述べている。例えば教育的な野球シミュレーションゲームは選手の野球という子供の関心分野に引っかかり、適切なヒントを生徒の数学的知識によって段階を踏みながら与えることで、選手の出塁率などの指標の出し方や意味を考えさせ、2013/06/22

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