出版社内容情報
フェミニズム,ポストコロニアリズムの立場から科学のあり方を批判的に検討しているアメリカの科学哲学者,ハーディングの初の邦訳。
内容説明
人種差別、経済的搾取、軍国主義、環境破壊など、グローバルなレベルで社会正義と民主主義に反するプロジェクトを推し進める近代西洋科学への論争の書。客観性、合理性、価値中立性、真理…科学の中心的概念から科学と権力の共謀関係を問う。
目次
科学と不平等―論争を呼ぶ問題
第1部 科学的研究の社会(人種と科学について考える;他者が我々を見ているように、自分自身を見つめる―ポストコロニアル科学論;両目を開けて―科学の世界;北側のフェミニスト科学論―新たな挑戦と機会;差別的な科学認識論と科学哲学;啓蒙思想の周縁に位置するフェミニスト科学技術論)
第2部 真理、相対主義、そして、科学の政治的無意識(西洋科学の政治的無意識;科学において真理の主張は意味をなさないのか;相対主義の脅威はパニックに値するのか)