内容説明
時代の要請により、保育にも大きな変化がみられた。保育所が地域の子育て支援の重点的地位を確立されたことと病後児の保育の実践である。さらに、加えて病気にかかっている最中の子どもの保育も多くの地域で行なわれていることで、保育のもつ子育て支援の幅が拡大されたといえる。病後児の保育に関しては、本書のなかにも記述されているが、モデル事業の時代を経て、幾たびかの実践的検討に基づいて、今日の体制になったという歴史的背景がある。この事業は、保育現場でも実践されているが、医療との関連性が非常に強いことはいうまでもない。それゆえ、この事業の適切な展開においては、保育領域だけではなく母子保健領域、小児医療領域との密接な連携のもとに実践されなければならない。
目次
第1章 保育所の健康(子どもの健康の意義;保育園児の健康状態の実態;子どもの健康に関する保護者の意識)
第2章 乳幼児健康支援一時預かり事業(事業の意義;事業の内容;事例)
第3章 体調の悪い子どもの保育(体調の悪い子どもの早期発見;保育所における初期的対応;具体的保育の実践;感染症対策;体調の悪い子どもの保育にあたって)
第4章 課題と展望(体調の悪い子どもの保育とは;病棟における保育士の役割)
著者等紹介
高野陽[タカノアキラ]
1938年富山県に生まれる。1963年金沢大学医学部卒業。現在、東洋英和女学院大学人間科学部教授(医学博士)
西村重稀[ニシムラシゲキ]
1944年福井県に生まれる。1967年福井大学教育学部卒業。厚生省児童家庭局保育課保育指導専門官、福井県総合福祉相談所長を経て、現在、仁愛女子短期大学教授(幼児教育センター長)
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