目次
1章 因子分析の結果を見る(わからなくてもよいもの;わからないといけないもの ほか)
2章 因子分析を自分でする(どのような調査データが因子分析できるのか?;因子分析の手順 ほか)
3章 因子分析の正しい使い方(どんなときに因子分析をしたらよいのか;因子分析はうさんくさい)
4章 Q&Aと文献
著者等紹介
松尾太加志[マツオタカシ]
1958年福岡県に生まれる。1988年九州大学大学院文学研究科心理学専攻博士後期課程単位取得満了。現在、北九州市立大学文学部助教授
中村知靖[ナカムラトモヤス]
1961年京都府に生まれる。1993年東京大学大学院教育学研究科第1種博士課程修了。現在、九州大学大学院人間環境学研究院助教授。博士(教育学)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
jjm
9
因子分析の難解さに苦労した著者によるかゆいところに手が届く因子分析解説本。モヤモヤが取れた。数式を出した方が見通しがよい場合も多いが、因子分析の場合はそうではないとの著者の思いから割り切った良心的な本。主成分分析との違いについて「主成分分析は合成の分析、因子分析は分解の分析」「独自因子を扱うかが大きな違い。独自因子=0とすると主成分分析と同じアプローチ。主成分得点が固有ベクトルと変数の内積で求まるのに対し、因子得点は構造式に合うように推定で求めるもの」「共通、独自因子→変数→主成分 (パス図)」2025/01/02
MasakiZACKY
3
数式を使わずに因子分析を解説した一冊。決して簡単な内容ではないが、数学的に解説した本よりも分かり易く、必要最低限を解説した本よりも詳しく書いてある。丁度良いバランスである。論文を読みたいだけの人向けの章の大胆さは貴重。因子分析をするにあたっての、因子負荷や寄与や得点やなんやらの話はさすがに難しいが頑張って読んだ。3章「因子分析の正しい使い方」・4章「Q&Aと文献」はとりわけ大事な内容で素晴らしい。巻末の索引では用語一つ一つに簡単な解説を載せている丁寧さ。残念な表紙も気づけば愛着を感じるようになるであろう。2013/04/14
Fred
1
「数式が絶対に出てこない」という副題に魅かれて読んでみました。初学者にとって因子分析の概要をつかむには便利な内容です。 確かに数式は出てこないんだが、文書だけで統計を理解するのもそれなりに大変。テキスト読みながらグラフとか数字の動きとか、定量的なデータのふるまいをイメージできるように頭は使わないといけない。 そういう意味では、Rを使って手を動かしながら学べる教科書の方が今の時代は利便性が高いですね。でも、この本の良さは初版から20年くらいたってますが今でも十分あるかと思います。2020/03/30
yutayonemoto
1
簡単ではないが、難しくはない。比較的すぐ読める。2016/11/29
りっつん
1
これまで原理を知らずになんとなく因子分析の結果を考えていたが、苦労しつつ読んでみるとなるほど!と思い役に立つ。何より、どう因子分析を自分の研究の味方にできるか、という視点をもつようになれるのでよかったです。2012/12/09