内容説明
本書の目的は、タルドとデュルケムの2人がどのようにして社会学を構築して、社会学者となったのかを解明すること、そして、そのために特に彼らの生活史と研究史に着目して明らかにすることにある。
目次
第1章 社会学者タルドの後景―1843年から80年まで
第2章 犯罪社会学者、タルドの誕生
第3章 模倣の社会学者タルド
第4章 パリ時代のタルド
第5章 デュルケムの社会観
第6章 ドレフュス事件及び第3の社会学者ル・プレー
資料
著者等紹介
夏刈康男[ナツカリヤスオ]
日本大学文理学部教授、博士(社会学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nranjen
4
大学図書館本。タルドとデュルケームの間に論争があったことも知らずに読んだ。この全くタイプも目指すところも違う両者が共に社会学者という領域にいたこと(いること)自体興味深い。敢えて二人の個人的な軌跡を並列させることによって、第一次世界大戦以前のユダヤ人に対する社会的バイアスがまだ色濃くあった時代、かつユダヤ人学者が台頭していた時代の特徴が浮かび上がっている。謎の社会学者ル・プレーのことも初めて知る。先日サンシュルピスのYSLに行っ他時にまさにそことは…。付録のコントの賛同者にCモーラスの名前が?気になる。2020/10/12
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