内容説明
前著、『経済動態の複雑性―カタストロフィーとカオスによる解明』(1999年3月出版)の初めの予定では、その第2部(企業行動の動態と複雑性)の前半で、競争市場の複雑性のモデル分析を、後半で独占市場のそれを取り上げようと考えていたが、時間と紙幅の制約もあって、予定していた前半部分は載せられなかった。その出版からしばらくして、大学の夏期休暇中にそれを1つの論文の形にまとめているうちに、複占市場、そして寡占市場の複雑性の考察にも手が延び、さらには完全競争市場経済や巨大法人企業支配型の寡占市場経済のマクロ経済成長動態の複雑性の分析をも取り込んで、本書のような形に結実した。
目次
第1部 競争的財市場の伝統的モデル
第2部 競争市場の複雑性
第3部 独占市場の複雑性
第4部 複占市場の複雑性
第5部 寡占市場の複雑性
第6部 市場経済のマクロ経済成長の複雑性