内容説明
本書は、保育・幼児教育についての心理学の教科書・副読本を意図したものである。保育を実践し、あるいは研究するにあたり、必要となる心理学的な原則を示そうとした。ただし、類書とは異なり、実際の保育実践の様相に焦点をあて、そこから保育心理学的な原則を抽出しようとした。そこで、いわゆる心理学的な諸々の知識については抜けている所がある反面、実際の保育により近づいた解説と議論ができたと思う。本書は、何より、保育者養成コースの学生、発達や教育の心理学の専攻の学生、現場の先生方に読んでいただきたい。そして、さらに、日本の、保育に関心をもつ心理学その他の研究者に、今後の研究の枠組のあり方の一つの踏み台としても読んでいただければと思う。
目次
第1章 保育を実践することと保育を研究すること
第2章 低年齢児集団保育における子ども間関係の形成
第3章 仲間関係
第4章 一斉保育
第5章 自由保育―子どもと共に創る保育