内容説明
いま日立の企業体質が問われている!たった一度残業を断っただけで解雇する大企業日立。30年間それを認めずたたかいつづける田中秀幸さん。いま日立では8つの争議が解雇撤回・差別是正を求めてたたかっている。本書は「働くことの意味」「人間の尊厳」について私たちに鋭く問いかける。
目次
プロローグ たたかいの峰
第1章 あこがれの日立入社から解雇まで
第2章 次つぎと続く日立の攻撃
第3章 勝訴から逆転敗訴
第4章 たたかいは全国へ海外へ広がる
第5章 最高裁の反動判決をのり越えて
第6章 追いつめられる「世界の日立」
エピローグ 勝利の峰
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Takao
2
1998年3月27日発行(1998年5月15日、第2刷)。26年前の発行。社会科教員時代、過労死を招く長時間労働を教材化する中で、田中秀幸さんの解雇事件の記事に接した。田中さんが残業を拒否して解雇されたのは1967年のこと。本書は田中さんの30年にわたる闘いの記録である。本書を読むと、単なる残業拒否による解雇事件ではなく、労働組合活動を敵視する日立の企業体質、それを是認する労組執行部、企業に肩入れする警察、公正な裁判を疑われる司法、等々根深い問題が指摘されている。ネットによると、争議は2000年和解成立。2024/05/03
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