内容説明
中心市街地の再生は、20世紀末からの最大の都市問題である。70年代に都心部の荒廃を経験した米国などと異なり我が国の都市の中心部は、地方都市においてもにぎわいと文化の結節点として使い込まれていた。しかし80年代の後半になると、急激にそして次々に中心市街地は衰退していった。その衰退からまちを救ったのは市民と地元自治体、専門家たちの協働の取り組みである。それぞれの都市が自立する運動の歴史として、多彩な取り組みがなされている。本書はそのような中心市街地の再生を、それぞれの都市に深く関わった実務家と研究者が協力してまとめ上げた。それぞれの都市の特質と工夫が実にきめ細かく記録され、実に楽しい「まちづくり」の物語が語られている。
目次
第1部 中心市街地をどう捉えるか(地方都市における中心市街地をめぐる状況と再生の課題;地方都市における市街地の拡大とは何か;真の成熟を目指す地方都市とは)
第2部 地方都市再生の現場から(中心市街地をめぐる計画;中心市街地再生への取り組み;中心市街地再生のしかけづくり;再生に向けた様々な計画;コンパクトな都市を目指して)
著者等紹介
中出文平[ナカデブンペイ]
長岡技術科学大学環境・建設系教授。1957年神奈川県生まれ。東京大学工学部都市工学科卒業、同大学院博士課程修了。博士(工学)。1984年東京大学工学部助手、1989年長岡技術科学大学工学部助教授、文部省在外研究員(ロンドン大学)を経て2001年長岡技術科学大学工学部教授。1999年度から2002年度まで日本建築学会都市計画委員会地方都市小委員会主査
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