感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
246
巻頭に著者の長谷川堯氏による論考「田園住宅-その背景と主景」を配し、ウィリアム・モリスの住宅論が語られる。それに続いてイギリスのカントリーサイドにあるコテージが紹介される。概ねは1900年〜1920年くらいまでのもの。実に様々なスタイルのものがあるのだが、それらはリージョナルな様式によるものなのか、あるいは個人様式であるのかが残念ながらわからない。ただ、そのいずれもが(マナーハウスほどは大きくない)、田園の中に佇む姿はいかにもイングランドという風情。100年を越えて古色蒼然たる風情を湛えている。2025/02/21
マリーゴールド
6
出版年は1994年。著者が1980年代半ばに撮影したという、主にイギリスのカントリーコテージのカラーやモノクロの写真が多数収載されている。草葺屋根に白い壁、石積みの壁、地面に届きそうなほど傾斜が急な屋根・・・伝統的な田舎屋と見える住宅の数々は、すべて19世紀から20世紀初頭にかけて様々な建築家たちによってデザインされ建てられたものであり、撮影当時、築50年から100年以上経たそれらの建物は、現役の住居として実際に人が住んでいたとのこと。2015/08/13