日本人はどのように国土をつくったか―地文学事始

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 294p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784761531300
  • NDC分類 601.1
  • Cコード C0052

内容説明

日本という国は、庶民が神さまを信じ、自然と調和したしなやかな国づくりによってつくられてきた。日本古来の国土開発の姿を読み解き、現代の国づくりの方途を問う意欲作。

目次

地文学事始―日本人の国づくり
国ぼめから歌枕へ―飛鳥はいかにつくられたか
秋津洲の山と川と神々―奈良盆地はいかにつくられたか
盆地と水脈がつくった庭園都市―京都盆地はいかにつくられたか
小盆地宇宙の昔と今―津山盆地はいかにつくられたか
海と川とクリーク―筑紫平野はいかにつくられたか
姥が岳の大蛇伝説と豊後緒方氏の地域開発―豊後・緒方はいかにつくられたか
山を結ぶ駅路―東山道はいかにつくられたか
人と自然との闘いと共生―甲府盆地はいかにつくられたか
古河公方の天と地、あるいは乱の地文学―関東平野はいかにつくられたか(中世編)
大河川に挑む―関東平野はいかにつくられたか(近世編)
仏さまが輪中をつくり、神さまが人々を守った―濃尾平野はいかにつくられたか

著者等紹介

上田篤[ウエダアツシ]
1930年生まれ。京都大学工学部卒業。建設省技官、京都大学助教授、大阪大学教授、京都精華大学教授を経て、現在、地文学研究会主宰。専門、生活空間学

中村良夫[ナカムラヨシオ]
1938年生まれ。東京大学工学部卒業。日本道路公団技師、東京工業大学教授、京都大学教授を経て、東京工業大学名誉教授。工学博士。専門:景観工学、地域計画学、国土運営学

樋口忠彦[ヒグチタダヒコ]
1944年生まれ。東京大学工学部土木工学科卒業、同大学院工学系研究科博士課程修了。新潟大学教授を経て、京都大学大学院教授(工学研究科都市環境工学専攻)。専門、景色学、都市・地域設計論。サントリー学芸賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

風見草

0
都市計画・土木系の専門家が中心となり、様々な観点や手法によって"国土"を描き出す。例えば、和歌の"飛鳥""明日香"という歌枕から奈良の人的集団や飛鳥川を考察するなど。このほか、山と川の利用からみた奈良の都、京都の庭園と水源の関係、中世の河川環境と交通からみた古河、輪中や利根川荒川の改良や甲府の水害対策では社寺や地名の分布から土地開発の歴史を描き出す…などなど。人間対自然という二分法ではなく、人間の自然への関与……国土の歴史を描き出す"地文学"の試み。モノや言葉といった人工物から地理を描き出す手法が面白い。

muny

0
昼人つくり、夜神つくる。営々として棲家を作ってきた祖先の国づくりに焦点を当てた知的にチャレンジングな本です。2012/09/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/227507
  • ご注意事項