出版社内容情報
孤立という病に対し薬ではなく地域の人のつながりを処方する「社会的処方」。日本での実践はまだ始まったばかりだ。いま孤立しているかどうかや、病気や障がいの有無、年齢に関わらず、「誰もが暮らしているだけで自分の生き方を実現できるまち」をどうつくるか。世界と日本の取り組みに学び、これからのビジョンを示す一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
47
自分自身が考え、取り組み始めていることの思考整理のために手に取った。人は一つではなく、多面的な顔を持つことからスタート。小さく始め、関係者・関係先を幅広く視野に入れること。おたがいさまの思想。2025/01/09
山口透析鉄
27
前作を受けての続編で、人間中心性・エンパワーメント・共創といったキーワードが中心になっています。地方自治体によっても鬱の出現率が異なっている理由もあるようです。公衆浴場や子ども食堂的な取り組みも紹介されていますし、作業所等のついている特老や芸術活動を伴うもの(絵や演劇等も)、正解を求めるような表現ではないものを希求する姿勢の重要性なども出てきます。 行政の重要性も一定あるのでしょうが、それぞれの限界(社会的処方も当然ながら万能ではない)も考慮した地域の作り方は参考になるだろうとは思います。(以下コメ欄)2025/02/15
kitten
11
図書館本。西さんの社会的処方の第2弾。地域コミュニティーのありかた、みたいな話になるけど、やっぱり面白い。孤立、孤独を解消することがみんなの健康につながる「社会的処方」だけど、いろいろな地域で、いろいろなことが試されつつある。アートに関しては、私は全然ダメだけど、ダンスとアートかぁ。好きな人はどういう反応を示す?すべてを行政がやってはいけないし、何かあった時の責任、とか言い出すとなかなか話がすすまないんだろうな。私は何ができるかな?何がしたいかな?2024/04/20
ao
10
社会的処方とは"薬の代わりに地域との繋がりを処方する"という考え方で、例えば睡眠不足の人には睡眠薬ではなく、日中の活動ができる繋がり(花が好きな人であれば花屋さんのお手伝いなど)をつくることで夜ぐっすり眠れるようにするという処方。精神的な病気が増える現代で居場所を見つけ、「人と人」ではなく「人と場所」をつなげサイレントコミュニティを作るという考え方に感銘を受けた。そういった場所づくりにおいて建築でできることはなんだろうと考えさせられた。2025/02/22
ryo
9
あまり聞き馴染みのない社会的処方について学んでみたいなと。2024/07/07
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