内容説明
“環境の時代”を切り開く、真の“都市再生”のために。環境のバランスと文化的アイデンティティを失った日本の都市を持続可能で個性豊かに蘇えらせるには“エコロジー”と“歴史”を結びつけるアプローチが必要だ。ヨーロッパ、アメリカ、アジア、そして日本の専門家たちが提示する多角的な理念と手法は、浮つき疲弊した日本の都市に大いなる示唆を与えてくれる。
目次
ヴェネツィアにおける１５世紀以後のエコロジカル・システム
ヴェネツィアにおける都市再生戦略としてのウォーターフロント再開発
中国江南地方の水郷都市における保存と開発
水の都バンコク―持続可能な開発・優れたガバナンス・競争力を備えた発展
東京における水辺空間の再評価―破壊から再生へ
ボストンにおける水辺都市のエコロジー再生
ドイツにおける持続可能な発展に欠かせない都市の役割
イタリアの歴史的田園地域におけるアクティブな保存
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takahiroyama3
2
「エコロジーと歴史の統合」を試みる一冊。ドイツのエコロジカルな都市再編や、イタリアの自然文化公園の開発について、当地の専門家によって書かれた文章を邦訳で読むことができる貴重さがある。ドイツでは、1970年代からのエコロジーに配慮したプロジェクトのレビューが行われ、イタリアでは、景観論の変容が追えるようになっている。また、秀逸なコラムが多く、それだけでも読む価値があると感じました。2021/05/15
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