内容説明
「経営貸借対照表」では、左側は生き銭と死に銭を区分表示することを目的とし、右側は調達した資本の危険度によって区分表示することを目的として作成されています。そのため、通常の賃借対照表では隠れていた死に銭化可能性資産が表に出てきます。事例でいえば、売上債権の中の滞留債権や不良債権、在庫の中の不良在庫、投資資産の中の財テク資産や関係会社・同族取引、遊休資産が死に銭化可能性資産といえます。
目次
第1章 通常の貸借対照表はなぜ役に立たないのか(通常の賃借対照表が役に立たない理由―経営トップが経営判断できるように作成されていない;通常の貸借対照表から何がわかる?―会社の財政状態がひととおりわかる ほか)
第2章 経営貸借対照表を作成する(経営貸借対照表の作成と報告手順―死に銭化可能性資産を明らかにする;現金および預金からキャッシュへの組替―積立残高と当面の資金決済可能額を明らかにする ほか)
第3章 経営貸借対照表を報告する(経営トップに報告する際の心がまえ―死に銭化可能性資産を明確に把握する;ROAの算出とのその見方―事業の原理原則を実現しているかどうかがわかる ほか)
第4章 時価貸借対照表を作成する(時価貸借対照表を作成すべき会社とは?―売上債権回転日数が長い会社、貸倒れの危険性が高い会社など;時価貸借対照表の作成と報告―できればレポートを添えて経営トップに報告しよう ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
超運河 良
9
流動比率を見るのは基本。売掛金が過去から一貫して少なくなってきていたり極端に少ないと価格決定権と製品、サービスの独占力が強い。買掛金が一貫して多い場合と少な場合、現金が溢れるリッチ企業。買掛金が多いということは仕入先がそこに製品や材料を卸すと流通させる力があるか、独占力のある製品を一貫して作っているかである。買掛金は他社への影響力の力がわかる。現金預金が一貫して増えていると研究開発が要らないサービスや製品となる。無形固定資産は買収に伴うプレミアが含まれるので有報をみて過大評価なら自己流で減損してみる2015/09/22
飯塚 明
1
原理原則は?2013/04/28