内容説明
昭和61年7月5日、住友生命に新社長が誕生した。上山保彦、56歳。長い営業畑で実績をあげ、未経験の財務担当に転じると、すぐさま“財務の住生(スミセイ)”の屋台骨をしっかり支え、そのスゴ腕ぶりは業界にひときわ異彩を放っていた。この上山をはじめ、資産運用部門の面々は、みなまったくの素人ばかりであった。保険販売の経験しかない“素人集団”が、いまやプロ顔負けの活躍ぶりを見せているのだ。本書では、住友生命が実行した画期的なファイナンシャル戦略を追うとともに、こうした人材がどのように育てられ、どれだけ力を発揮したのかを検証することにした。
目次
1 「先見力」に燃える最強軍団
2 「資金運用トップ」に賭ける男たち
3 グローバルに展開する不動産部隊
4 “暴れん坊”復活を期すトップ交代
5 パワーを引き出す“人材育成法”
6 国際市場への飛翔