内容説明
身近な人との死別や離別、病気や事故による身体や資質の欠損、財産の喪失などの体験は、文化のちがいをこえて誰もが経験する悲しみの中でも大きな痛手である。それらは人の心的外傷体験としてストレス源となり、適切な対処がなされないと生涯の重荷となってしまう。本書は、心理療法家がクライエントと協同して悲しみを克服し、人生を歩む道を模索した臨床体験をもとに、さまざまな種類の喪失をとおして、人びとがいかに対処し、こころの充実・強化をはかり、さらに自らが援助者となり、他の人にも手をさしのべることができるようになるかについて、その方法を紹介する。セラピスト、カウンセラー、医師、ワーカー、教育・福祉の相談に携わる実践家はもちろん、人間援助に関わる全ての人びとへの書。
目次
悲嘆の体験
悲嘆の言語
痛みの感情:復帰への目標
新しい現元
考え方について
心のなかの思い
心の焦点づけ
身体の反応を類別する
いかに行動すべきか
ライフスタイルと未来
宗教の占める位置
最後の儀式
愛情の絆と愛のあり方
よりよい取り組み
著者等紹介
福原眞知子[フクハラマチコ]
教育学博士(東京大学)。日本マイクロカウンセリング学会会長。NPO法人心理教育実践センター理事長。常磐大学名誉教授。臨床心理士。国際心理学者会議前会長。国際応用心理学会フェロー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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