内容説明
本書は、共感的な人間関係に重点をおいた第1巻、集団や組織でのコンフリクトに焦点をあてた第2巻に引き続き、より大きな単位である地域・コミュニティ援助を解明します。伝統的な臨床心理学と発展しつつあるコミュニティ心理学との統一をめざし、個人の成長/発達と集団/組織の開発/発展と地域社会さらには地球レベルまでの発展/進歩という3つのレベルでの人間援助の諸課題を統合します。保育、障害児、子育て・母親支援、地域精神保健、職場のメンタルヘルス、HIV、などの領域で、人間のウェルネスの構築をめざします。
目次
コミュニティにおけるマクロ・カウンセリング
発達支援(保育におけるコンサルテーション;障害の早期発見と発達援助)
子育て支援(子育て地域グループ;地域における子育て支援―臨床心理士の立場より;母親への心理教育)
協働/コラボレーション(ソーシャルワーカーとの連携・協働)
メンタルヘルス支援(地域精神保健としての精神科デイケア;職場におけるメンタルヘルス;HIVと心理臨床―新たな枠組み)
著者等紹介
井上孝代[イノウエタカヨ]
九州大学文学部哲学科卒業。九州大学大学院文学研究科博士課程単位満期退学(心理学専攻)。東京外国語大学留学生日本語センター教授を経て、1998年より明治学院大学心理学部教授。博士(教育心理学)。臨床心理士。2006年より四谷マクロカウンセリングセンター代表。公立学校スクールカウンセラー、社会福祉機関の心理カウンセラー・グループワーカー、家庭裁判所調停員、自治体の各種審議会委員、総務庁「第11回世界青年の船」指導官・カウンセラー等を経験。マクロ・カウンセリングを提唱。トランセンド研究会会員。専門領域:カウンセリング心理学、異文化間心理学、コミュニティ心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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