内容説明
カウンセラーのところへ相談に行くほどの悩みではないが、いつも心にひっかかって、いまいち人生が楽しくないということがよくある。こういうときに何か気持ちが晴れる方法はないか。やけ酒、やけ喰い、やけ買いなどよりも根本的な解決法はないのか。ある!それが本書の基調になっている論理療法である。ひとことでいうと、みじめな自分や不幸な自分から脱却するためのボタンが三つあるという説である。曰く「思考」「行動」「感情」の三つである。このボタンの押し方が素人にわかるように親切丁寧に説明してあるのが本書である。
目次
本書と他の啓蒙書とはどこがちがうか
どんなことがあっても本当に自分をみじめにしないか
科学的な考え方でみじめな感情を取り去ることができるか
自分自身について、他者について、自分の人生について科学的に考える方法
従来の洞察が情緒的な問題を克服するのに役立たない理由
洞察(1)適切な感情と不適切な感情を識別すること
洞察(2)自分の感情の運命をコントロールできる
洞察(3)「ねばならない」の支配
洞察(4)「恐ろしい過去」を忘れよ
洞察(5)イラショナル・ビリーフを積極的に論駁せよ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
K(日和)
18
論理療法の概説・方法論・ワークの記載のある本。簡単に言うと、自分の「~ねばならない」という思考を炙り出して、それに対して論駁する、ということを繰り返す思考法?対処療法? 科学的なエビデンスのある療法のようなのだが、パラパラと読むだけではどのような実験・理論によって科学的に裏付けされているのかわからなかった。自分でよく自分の不安なことを書き出してその原因や対処法を考えているが、その際に考えていた有用な方法が紹介されていてうれしくなった。例えば感情と事実を切り離すとか。2019/10/18
izumiumi
2
タイトルが悲しいが、それだけでは無いです‥サブタイトル「論理療法のすすめ」であり、その点は良いと思う。笑えるところもたくさんあるが有用だと思われる。しかし一般読者にHOW TOものとして売るにしては「論駁」といった単語を(訳者が?)平気で使うので、易しい語句しか好まない人にはあまり読まれないだろう。2009/05/15
いとー
1
気持ちよりも行動のほが変えやすい。行動を変えれば気持ち・思考が変わる。べき思考や物事に対する恐怖感はじつは何の根拠もないものだということを繰り返しかかれている。呪文のようにイラショナルビリーフを論駁することも自分にとっては必要かも。2011/12/09
0
創始者のエリス自身による論理療法の指南書。エリスの本の中では一番読みごたえがあり、分かり易い。2014/06/05
kiris
0
イラショナル・ビリーフを、論駁する。2011/05/18